この映画とイコライザーの最終作が同じ時期に公開されていて、息子と一緒に、どちらを見に行こうか?となっていて結局イコライザーを見ました。
ジョン・ウィックシリーズの最後の作品ということでずっと気になっていました。
U-NEXTのポイントがあったので、そちらで見てみました。
映画の概要
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン マイケル・フィンチ
原作:デレク・コルスタッド
製作:チャド・スタエルスキ ベイジル・イヴァニク エリカ・リー
公開:2023年3月アメリカ 2023年9月日本
上映時間:169分
製作費:100,000,000ドル
興行収入:429,508,000ドル
キャスト
ジョン・ウィック:キアヌ・リーヴス
伝説の殺し屋、「ブギーマン」「バーバヤガ」とも呼ばれる。
ウィンストン:イアン・マクシェーン
ニューヨークコンチネンタルホテルの支配人。
ジョン・ウィックにとっては大切な人。
シャロン:ランス・レディック
ウィンストンの元で働くホテルのコンシェルジュ。
シマヅ:真田広之
ジョン・ウィックの古くからの友人。
大阪コンチネンタルホテルの支配人でもある。
ケイン:ドニー・イェン
盲目だが剣の達人。
ジョン・ウィックとは古くからの付き合いで、伝説的な殺し屋の一人。
グラモン侯爵:ビル・スカルズガルド
主席連合のトップに上り詰めた若きフランス人。
その地位と権力を最大限に利用して殺し屋たちを動員する。
バワリー・キング:ローレンス・フィッシュバーン
ニューヨーク地下組織のボス。
表には出てこないものの大いなる力を持つ人物。
トラッカー(誰でもない男):シャミア・アンダーソン
己の技量(殺し屋)を高く売り込もうとする男。
相棒は彼の命令で動く忠実な猛犬。
シマヅ・アキラ:リナ・サワヤマ
シマヅの娘で大阪コンチネンタルホテルのコンシェルジュ的な立場にある人物。
あらすじ
殺し屋たちの伝説ともなっているブギーマン、バーバヤガとも呼ばれるジョン・ウィックは凄腕の殺し屋。
世界中の殺し屋から命を狙われるも、しのぎきり、ニューヨークの地下組織のドンであるバワリー・キングと隠れて戦いの傷を癒やしました。
そして自由を求めて主席連合の首長に会いますが、首長の言葉は冷たいものでした。
ジョン・ウィックは元締めを殺害してしまいます。
元締めを殺害したおかげで新しく首長となることができたのがグラモン侯爵。
グラモン侯爵はジョン・ウィックの協力者であるニューヨークコンチネンタルホテルを爆破。
そして支配人であるウィンストンと彼に従うコンシェルジュのシャロンはグラモン侯爵と会うことになります。
グラモン侯爵は見せしめとしてシャロンをその場で殺害します。
更にグラモン侯爵は盲目ながら凄腕の殺し屋であるケインにジョンの殺害の命令を下します。
ケインはジョン・ウィックとは旧友であり、互いを知る仲。
断ろうとしましたが、彼ら殺し屋たちは首席連合の掟からは逃れることはできません。
つまりは首席連合の首長の命令には逆らえないのです。
ジョンは旧友である大阪コンチネンタルホテルの支配人のシマヅのもとで潜んでいました。
シマヅの娘のアキラが心配した通り、大阪コンチネンタルホテルには主席連合の手のものが大挙押し寄せ、血みどろの抗争を繰り広げます。
そしてシマヅは旧友のケインの刃によって命を落としてしまいます。
旧友のはからいにより辛くも窮地を脱することができたジョンですが、厳しい状況に変わりありません。
ウィンストンは、ジョン・ウィックに知恵を授けます。
それは古の掟である決闘を申し込むことでした。
それには彼が正当な主席連合のメンバーに復帰する必要があります。
その条件としてナイトクラブにいるキーラという人物の殺害の成功でした。
ジョンはその条件を成功させ、正式に復帰を果たします。
グラモン侯爵とジョンの決闘ですが、グラモン侯爵は代理人としてケインを立て、ジョンと決闘させることにします。
更に彼は権力を使って世界中の殺し屋たちにジョン・ウィックの命を狙わせるのです。
決闘の場所にジョンはたどり着くことができるのか?
そしてジョンは友でもあり、殺し屋としても超一流のケインに勝つことができるのか。
感想など
面白かったですね。
169分ととても長い映画ですが、中だるみする暇もなく殺しまくる映画です。
ただ残酷なシーンはあまりありません。
もちろん銃で殺害するのですから、残酷に変わりないのですが、血しぶきや首が飛んでいったりと言うのはほとんどありません。
今回は主役級の人物としてカンフースターでもあるドニー・イェンがライバルとして登場します。
そしてこの役がハマっています。
悪人ではなく、親友である設定。
彼は戦いを拒否するのですが、主席連合の掟、脅しは半端なく、彼は愛する娘を守るために戦わざるを得ないのです。
詠春拳のイップマンの映画もシリーズで見ていますが、やはり動きが素晴らしいですね。
もう一人、真田広之さんも出ています。
もとJACのスター、千葉真一の愛弟子である真田広之もアクションは程々に演技派俳優として頑張っていますが、本来はアクションスターなので、こういう作品にもっと出てほしいですね。
マリア・ビートルでもいい役をしていましたし、モータルコンバットでも渋い忍者を演じていましたね。
さて、それ以外にもいいキャラクターが出ています。
シマヅの娘を演じていたサワヤマリナ。
全然知りません。
グラビアアイドルの澤山璃奈ではないです。
個性的ですが、シンガーというのが本職のようです。
れっきとした日本人ですが、活動拠点はイギリスだとか。
インターナショナルですね。
誰でもない男を演じていた黒人俳優。
全然知りませんが、この映画には良い意味でのアクセントになっていました。
腕も立つけれど、相棒の犬とのコンビネーションがいいです。
その犬の活躍も素晴らしいですね。
忘れてはならないのが、今回の敵役のグラモン侯爵です。
スウェーデンの俳優一家であるスカルスガルド一族の一人で、彼の代表作になるかもしれません。
彼はこれまでヒット作にも出演していますが、素顔ではないのです。
あのスティーブン・キング原作の映画「IT」シリーズのピエロであるベニーワイズを演じています。
あの独特の表情はまさに顔芸と言えます。
今回の表情も彼のお得意の分野なのでしょう。
父親はステラン・スカルスガルドでハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女」やマーベル作品の「マイティ・ソー」などに出演しています。
レギュラー陣も大活躍。
ホテルの支配人であるウィンストン役のイアン・マクシェーンは80歳にもなりますが元気です。
パイレーツ・オブ・カリビアン生命の泉で黒ひげを演じていましたね。
バワリー・キングはマトリックスのモーフィアスで有名なローレンス・フィッシュバーン。
今や風格のある俳優さんですね。
リチャード・ギア、ダイアン・レインの「コットンクラブ」では端役だったんですけどね。
ランス・レディックもこのシリーズで有名になった俳優です。
スラリとした長身で知的な雰囲気。
しかし、60歳という若さで急逝し、この作品が最後となりました。
さて長い長い映画ですが、初めて見る人はつまらないと感じるかもしれません。
多分話についていけないと思います。
ずっとシリーズを通してみている方もなかなか序盤はきついです。
意味不明の殺し合いのように見えます。
今回もものすごくたくさんの人を殺しています。
今回のキル数は140人とか。
数えている人もすごいと思いますけど、1作目からとにかく殺しまくっている映画です。
これまで殺しまくっている映画のイメージとしては「キル・ビル」なんかがありますが、映像的にも近い感じです。
あの映画もトンデモ日本を描いていますが、今回のジョン・ウィックでも日本国内が舞台になっていたりしますので、同じように外国人が作った日本ですね。
大阪人として大阪が舞台になると嬉しいのですが、なんだか全然違います。
道頓堀のかに道楽やら金龍ラーメンなんかがワンカットあるのですけど、そういう実写以外は、全然大阪に見えないですね。
というか日本という感じはしないです。
あ、マリアビートルが原作の「ブレット・トレイン」も同じ匂いのする映画でしたね。
今回主人公のジョン・ウィックは亡くなったのでしょう。
ということで4作目で完結ということだと思っていましたが、どうやら続編を今後もいくつか作る計画があるそうです。
1作目がヒットし、続編を作ってもそれがまたヒットするということでいわば映画会社にとっては美味しいネタなのでしょう。
個人的にはストーリーの完成度からは圧倒的に1作目がいいです。
今回の作品は今まで以上にキャストも揃えた大作で、完結編という意気込みでやっているんでしょう。
日本での評価は微妙ですが、本国ではやはり大ヒットしました。
ちなみに続編はどうやらこの作品の続編というよりはアナザーエピソードと言う感じで描かれるようですね。