悪魔の尻尾

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エスター この娘、どこかが変だ

画像はAmazonより

これはなかなか面白かった映画です。
ホラーですが、いわゆるグロいシーンのオンパレードというタイプではありません。
続編の「エスター・ファーストキル」は、現在上映中なんですね。

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映画の概要

監督:ジャウム・コレット・セラ

脚本:デヴィット・レスリー・ジョンソン

製作:ジョエル・シルバー
   スーザン・ダウニー
   レオナルド・ディカプリオ

上映時間:123分

2009年アメリカ合衆国

製作費:20,000,000ドル

興行収入:77,912,000ドル

登場人物

エスター(イザベル・ファーマン)
この映画のタイトルにもなっている主人公の「少女」。
出生などは謎に包まれています。

ケイト・コールマン(ヴェラ・ファーミガ
子供を流産で失い、その心の隙間を埋めるために施設から幼女を迎え入れます。
精神的に不安定な時期があり、アルコール依存症だった時期もありました。

ジョン・コールマン(ピーター・サースガード
設計士のため、家にいることが多いケイトの夫。
ケイトとは仲睦まじいのですが、過去には浮気をしたことがあります。

ダニエル・コールマン(ジミー・ベネット)
コールマン夫妻の長男。
突如、養女として妹となったエスターをいじめるわけではなく、ただ、彼女のことを不気味に感じています。

マックス・コールマン(アリアーナ・エンジニア)
コールマン夫妻の娘で、ダニエルの妹です。
耳が不自由で手話で会話すしています。
突如やってきたエスターを姉として慕い、次第に姉に逆らえなくなっていきます。

 

シスター・アビゲイル(キャロル・クリステン・ヒラリア・パウンダー)
エスターがいた孤児院で働く修道女。
エスターの過去に不審な点を感じています。

 

あらすじ

コールマン夫妻は裕福で二人の子供にも恵まれた普通の家庭でした。
しかし過去に妻のケイトは流産で3人目の子供を失っており、それがトラウマとなっています。
彼女のために、カウンセラーもついていて、孤児院から養子を迎えることを薦められます。
コールマン夫妻は孤児院で聡明な少女エスターと出会い、養子縁組をすることになりました。
実施とは別け隔てなく育てるつもりでした。
エスターは少し普通の子供とは違っており、学校でも浮いた存在。
急にそういう義妹ができた長男のダニエルは、エスターを少し気味悪がっているようです。
しかし、生まれながらの難聴である妹のマックスは、すぐに手話を駆使してコミュニケーションを図るエスターと仲良くなります。
エスターは巧みにマックスを使って、自分が有利になるように働きかけるのです。

エスターが普通の子供とは違うことに気づいたケイトはエスターの出生を探りながら、彼女に詰め寄ります。
しかしエスターは、そんなことを逆手に取って、ケイトを追い込んでいきます。

子供らしいふるまいをしている彼女にはある秘密が隠されていたのです。
エスターのターゲットとなったコールマン一家はどうなるのか。

 

感想

こういう映画はあらすじを知ってしまえば、面白さが半減するかもしれません。
ただ、10歳にも満たない少女が養女となってからは、このコールマン家はもうボロボロになります。
エスターの過去は謎に包まれています。
ロシア生まれと偽っていますが、実はエストニア生まれのサイコパス
キレやすい性格のようで、人間の心理を読んで計画的な行動も出来るのがエスター。
幼い子供を「演じて」いる殺人鬼なのです。

チャイルド・プレイ」は子供向けの人形に悪魔が宿った話。

 

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「ペット・セメタリー」は禁断の儀式で幼くしてなくした我が子の死体が動き出し、襲われるという話。

 

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そういう映画と同等の気持ち悪さがありますが、これらの映画はかなり架空の設定が前提にあります。
しかし、この「エスター」は実話がベースとも言えるような話があるそうです。
現実にホルモン異常で実際は大人だけれど、成長せず、どこからどう見ても子供にしか見えない人というのがごく稀にいるらしいのです。
いやまあ、本当になんとも言えない映画でしたね。
とりあえず、一番助かって欲しいとても可愛らしいマックスが無事で良かったです。
兄のダニエルも三途の川を半分以上渡っていましたが、奇跡的にこちらに返ってくることができました。
残念なのがご主人のジョン。
彼は本当に鈍い男です。
妻の懸命の叫び声も彼には届かず、子供の味方、良い父親であろうとしたんだと思うんですね。
そして本性に気づいたときには手遅れというパターン。
全く見せ場らしい見せ場もなく、シリアルキラーノエスターの餌食と成る人の為に登場したキャラクターでしたね。


母は強し、の元アルコール依存症患者で、カウンセラーからも夫からも、あまりまともに聞いてもらえないという苛立たしさがこの映画の怖さに一役買っています。
演じる女優はヴェラ・ファーミガ
それなりにきれいな方なのですが、役柄はいつも微妙な悪女とか、痛い女性とかですね。
この女優を知ったのは、「ベイツ・モーテル」というドラマでした。
あの「サイコ」の舞台になったベイツ・モーテルのルーツが描かれているドラマです。
なかなか面白いドラマでしたが、全部は見ていないですね。
シーズン2までは見たと思います。
その後のシーズンもあるのですが、どうも情報がありませんね。

 

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その後もハリウッド版ゴジラ映画の「ゴジラ・キング・オブ・モンスターズ」でも優秀な科学者だけどどこか狂気に満ちた女性を演じていました。
貴重な女優さんですよね。

 

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そしてこの映画の主演は当時12歳のイザベル・ファーマンです。
あの存在感、あの演技を見ると、本当に12歳?と誰もが思うでしょう。
怖すぎます。
最後にパパを誘惑して、それが叶わず、泣きながらブチ切れて殺害するシーンなどはえげつないですね。
子供あどけなさというのがもともとない少女の役柄ですが、それでも孤児院からやってくるときとは全然違います。
徐々に本性を見せていく変わりようなんかもまさに微妙な違いを演じ分けている気がしますね。

面白かったですね。
こういう映画に形容する言葉ではないですが、ホラーですが、グロさとかそういうものではなく、真相を知るまでのドキドキ感と展開が良かったです。
我が子を守りたい母親の声が届かないという「やきもき」した感じもよかったですね。

 


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こちらがこの映画の予告編ですね。

 

 

 


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こちらが続編の「エスター・ファーストキル」の予告編ですね。


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