ドニー・イェン主演のシリーズ。序章もすごいカンフーだったが、この作品も切れのある動きを披露している。
それにしてもこの映画に登場する敵役の一人にマイク・タイソンがいる。体格にも違いがありすぎて、彼と戦うこと自体にかなり無理がある。
最終的なボス役ではなく、マイク・タイソンはあくまでゲスト出演で立ち位置は中途半端だと感じた。ものすごく強いということは分かるが、悪に徹しきれていない。3分間戦って立っていたら許してやるという条件がすでに悪役ではない。ともあれ迫力はある。
ラストボス役の人間も「悪」ではない。負けを素直に認め、自ら開いたばかりの道場の看板を壊してしまうことからも、むしろ潔く、悪漢ではなく好漢である。
最愛の妻を病気でなくしてしまうが、実在の武道家が題材なので仕方がない。エンターテイメント的にはこれらの話も中途半端であると思う。