息子と映画館に行ってきました。
ジョン・ウィックのシリーズラストとどちらを見に行くか？と考えていましたが、「ジョン・ウィック：コンセクエンス」は上映時間が２時間４９分ととても長く、こちらにしました。
ジョン・ウィックは劇場ではなくインターネットで公開されてからになると思いますね。
今回の映画の舞台は、イタリアの小さな港街です。
ロバート・マッコール（デンゼル・ワシントン）は、元CIAのトップエージェント。
彼はイタリアのシチリア島にやってきます。
シチリアのマフィアをわずか９秒で皆殺しにしてしまうのです。
本当に瞬きすることすらできないあっという間の出来事です。
ところが、こんな「イコライザー」ですら、油断はあったのでしょうか？背後から打たれてしまい、道中で気を失ってしまうのです。
アマルフィ海岸にある小さな港町が今回の舞台。
銃で背後から撃たれたロバートを助けようと思った医師はエンゾという人物で、この街の多くの人に敬われています。
善良な憲兵もエンゾ師の言葉に従い、ロバートは命拾いすることになります。
彼はこの街とこの街に住む人々も好きになり始めています。
ところが、この街にはマフィアが支配しています。
ロバートは放っておけなくなってきます。
映画の最後になって、なぜロバートがシチリア島に来て、マフィアたちと戦ったのかという理由がハッキリします。
そしてマフィアと戦って、とても大きな問題も発見し、それをCIAに勤務するエマ・コリンズ（ダコタ・ファニング）に知らせるのです。
エマはCIAに入って、キャリアを積んでいくのですが、まだ若く、経験値も浅い女性。
現場のこともあまりわかっていません。
エマは、匿名のこの人物を調べ、イタリアの港町にいることを突き止めるのです。
このあとは、「イコライザー」ことロバート・マッコールの圧倒的な強さが全面に押し出された展開です。
もう、強すぎて話にならないくらいです。
悪役はこの街を私物化しようとしているマフィアのボス。
そしてその弟が町の人々に暴力と嫌がらせを繰り返すのですが、弟さんが気の毒に思えるほど「格」の違いを見せつけられるのですね。
「私は人生はタイミングだと思っている。３週間前なら私はここにはいなかった」というセリフがイカしています。
つまりこの弟さんは、もう出会ってしまった＝死亡フラグ確定なんですね。
まあ、ろくでもない悪党なので殺されるべき人なのですが、気の毒なほどあっけなくやられてしまいます。
そしてラスボスの兄もなんてことなくやられてしまうんですね。
ツッコミどころとしては、寝てる場合じゃないだろ？というほど相手は敵の頃を知らなさすぎます。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
という尊師の言葉を思い出しますが、全く相手の力量を見切れていません。
殺すチャンスを逃し、部下にやつを殺して街中を破壊するという指示を下すのですが、自分はベッドで寝ているんですね。
アホウですね。
気がついたら、部下に殺せと命じた男が枕元にいるという展開。
部下たちを呼ぼうとしますが、とっくに絶命していますし。
とんでもなく悪いやつなのですが、そんなやつでも気の毒に思うくらい力の差がありました。
一緒に見に行った息子は、ほとんど「ホラーや」と言っていました。
残酷なシーンは殆どありませんが、もう強さが半端なかったです。
この映画の主人公の強さは際立っていますが、同時にとてつもなく清い心の持ち主で、正しい道を歩もうとする人間に対してはとても寛容なのです。
そこがこの映画の主人公ロバート・マッコールの魅力ですね。
エンゾ師が「お前はいい人間なのか、悪い人間なのか」という質問をして、マッコールが、「わからない」と答えます。
エンゾ師は「良い人間はわからないと答える」というシーンがありました。
短いセリフでしたが、味わいのある言葉でした。
３作とも見ましたが、どの作品も見応え十分。
もちろん娯楽作品であり、それ以上のものではないのですが、ドンパチ中心の派手な映像を見せるだけの映画とは違った味わいがあります。
ラストシーンで、エマの素性がわかり、シリーズを見ていた人は思わずほろりとした気分になります。
そうか、そうきたか。
演じているダコタ・ファニングは子役として幼い頃から有名な女優。
トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」に出ていた子役さんですね。
デンゼル・ワシントンとも２度めの共演らしいですね。
大変面白かったですね。
THE FINALとなっており、最終章らしいのですが、ロバートが死んだわけでもなく、続編が作られても全く違和感のないエンディングですね。
