悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

イコライザー2

前作のイコライザーはとても面白い映画だった。
特に息子はお気に入りで、二人で2-3回は見たんではないだろうか。

主人公がめちゃくちゃ強くて爽快という映画はたくさんある。
Marvelのヒーロー物のように特殊な能力を持っていて、普通の人間では不可能な難事件を解決していく、そういうタイプの映画ではない。
あくまで主人公のロバート・マッコールは普通の人間である。しかし、彼の経験からくる洞察力が鋭く、常に敵の先を読んで機先を制する。映画ならではの設定とも言えるがそれが不自然ではなく、爽快で格好いい。ものすごくバイオレンスな映画なのだが、普段の彼は至って紳士で物静かな男である。
そして善人。悪いことは放っておけない人物。その見返りを全く求めない無欲なところも非常に魅力的である。

主人公はデンゼル・ワシントン。アクションスターではない。年齢も若くはない。その分、人間としての深みや味わいはある。
肉体派の俳優が演じるヒーローというのもいい、しかし知的で静かだが、全くミスなく判断、行動できる「人間」というのもものすごく格好いい。

続編に当たるこの作品も前作のイメージを損なわないように冒頭から見せてくれる。
近所の若者が貧しさに負けて悪の道に入るのを止める。そのあたりのシーンでも圧倒的な強さが際立っているが、同時に彼の優しさも伝わってくる。前作で同僚が警備員の試験にパスするために指導してきたように。

そして運転しながらの格闘もものすごい。冷静で全く取り乱すことなく、プロの殺し屋を圧倒的に不利な状況だが仕留める。本当にありえないほど強い。
前作の戦いっぷりも素晴らしかったが、今回は更に難易度が高い。
なんと言っても今回の相手はマッコールの実力を最も知っている人間である。そして彼を殺すために十分な準備をしている状況での戦いである。
この映画の終盤での見せ場だが、暴風雨の中での撮影。こんな暴風雨を人工的に作り出して撮影しているというのだから驚きである。やはりハリウッド作品は金のかけ方が違うし、この程度は当たり前なのだろうか。

こんな圧倒的に不利な状況の中、誘い出したのか誘い出されたのかはわからないが、彼は親愛な仲間を裏切った人間を許さない。更に今回のヒールは構成しようとしている近所の若者を人質に取るという用心深さ。
しかしそんなものは物ともしないマッコールがこの映画でもきちんと描かれている。

強く、優しく、正しい。目立たない。心の奥底には深い悲しみと反省があり、そのあたりを演じることができるのはやはりデンゼル・ワシントンをおいて他にいないと思う。

 

 

イコライザー2 (字幕版)

イコライザー2 (字幕版)

  • 発売日: 2018/11/23
  • メディア: Prime Video
 

今回見たのはNetflixにて。日本語吹き替えがなく、字幕で鑑賞。
日本語吹き替えがないのに韓国語吹き替えがあるのはなぜ?と思ってしまう。

 

イコライザー (吹替版)

イコライザー (吹替版)

  • 発売日: 2015/02/11
  • メディア: Prime Video
 

 これは以前にAmazonプライムで視聴。吹替版で。この作品は大好き。

 

 

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