悪魔の尻尾

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ゴジラ -1.0 戦後復興期に現れたゴジラ

息子と映画に行ってきました。

11月3日公開の「ゴジラ -1.0」(ゴジラマイナスワン)という映画です。
ハリウッド資本ではなく日本製作のゴジラ映画の最新作です。
大ヒットした「シン・ゴジラ」と比べられる運命にありますが、どうなのでしょうか。

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映画の概要

監督:山崎貴

脚本:山崎貴

製作:山田兼司、岸田一晃、阿部豪、守屋圭一郎

製作総指揮:市川南、臼井央、阿部秀司

音楽:佐藤直紀

上映時間:125分

キャスト

敷島 浩一:神木隆之介

大石 典子:浜辺美波

機雷除去作業チームの船長:佐々木蔵之介

機雷除去作業チームのブレイン(学者):吉岡秀隆

機雷除去作業チームの見習い:山田裕貴

敷島の隣人:安藤サクラ

橘:青木崇高

ストーリー

特攻隊として出兵していた敷島浩一は、日本へ帰還するが、東京は焼け野原と化し、両親は亡くなっていました。
人々が日々を懸命に生き抜いていく中、敷島は一人の孤児をとともに、単身東京で暮らす大石典子に出会います。
典子と子供の為に彼は実入りがよいということで機雷の除去作業に加わります。
戦後の混乱から国を立て直そうとする人々の前に謎の巨大生物が現れます。
敷島がトラウマにもなっているゴジラと呼ばれる巨大生物でした。
ゴジラは東京に上陸し、復興しようとしている東京の街を破壊していきます。

感想

ゴジラ生誕70周年記念の映画です。
日本の特撮の世界では色んな意味で有名な山崎貴さんが、監督、脚本、VFXのトップを勤めて作られた映画で、大ヒットした「シン・ゴジラ」とはじめから比べられる運命にあります。
本日は初日で、祭日でしたのでそれなりの混雑が予想されましたが、劇場内はガラガラでした。
前評判などは知らないのですが、山崎貴さんが今までやらかした映画の酷評の影響なのでしょうか。
「STAND BY ME ドラえもん2」や「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」といった映画が酷評を受け、映画ファン、原作ファンからも上映前から粗捜しになっているのかもしれません。
ドラえもん」の方は見ていませんが、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」はみました。
ゲーム「ドラゴンクエスト天空の花嫁」をベースにした物語で、映像もとても綺麗でしたし、ストーリーも展開も悪くありませんでした。
なぜここまでこき下ろされているのかというと、エンディングがひどかったんですね。
確かに私もあの映画のエンディングはちょっと拍子抜けしましたね。


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個人的には劇場で見てとても良かったですね。
時代は現代ではなく、戦後復興期の物語。
初代「ゴジラ」と同じ時代背景ですね。
人間ドラマの部分もかなり比重が高く、神木隆之介さんと浜辺美波さんという若手人気俳優を使っているのも良かったです。
浜辺美波さんは「シン・仮面ライダー」にも出ていましたが、あの映画よりも個人的にはこちらの方が良かったですかね。
やっぱり古い人間なんでしょうかね。

 

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特攻隊の生き残りとして帰還した敷島の葛藤がドラマの部分の比重をかなり占めています。
破壊することが不可能なゴジラという存在に立ち向かうだけの映画なら、現代版の「シン・ゴジラ」です。
シン・ゴジラ」は日本の政治の縮図というか、政治の茶番劇を前半は見せつけられていて、それはそれでとても良かったのですが、今回も同じような展開なら残念な映画に終わっていてでしょう。
「特攻隊」というどうしようもない作戦、それによって失われた若い命、そして壊された心というのもこのドラマの部分で大いに描かれています。
生還しないということ、死を前提にした特攻という作戦は本当に酷い話です。
シン・ゴジラと同じく、日本の政治に対する批判もちょっぴりありました。
「この国は、今も昔も隠蔽体質は変わらない」というセリフですよね。
そういったものを含めて鑑賞する「大人向け」の怪獣映画ですね。
幼いお子様が見るにはちょっとドラマ部分はかったるいでしょうね。

ちなみに神木隆之介さんと浜辺美波さんは戦災孤児を二人で育てるという不思議な同居生活を続けるのですが、時代背景もあるのかラブシーンらしきものはまったくありませんでした。
安易に愛だの恋だのという点がなかったことも良かったかな、と思っています。

 

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山崎貴さんの作品だから、あるいは「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」で裏切られたと思う気持ちはわかります。
ただ、この映画は素直に見に行って良かったと言えると思います。

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