悪魔の尻尾

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レジェンド&バタフライ 信長と濃姫のツンデレ恋愛映画

 東映公式ページより

Amazonプライムビデオで公開されていた、「レジェンド&バタフライ」を見ました。
織田信長役に木村拓哉さん、濃姫役に綾瀬はるかさんと人気のあるタレントを使って、東映創設70周年記念と宣伝広告も十分にあったため話題になった作品です。

三英傑の中でも圧倒的に人気の高い織田信長で、非常に興味を持っていたものの、結局劇場には行かず、今まで見ていませんでした。
期待感を込めてみたのですが、ちょっと残念な内容でした。

この映画は歴史を舞台にしていますが、実はラブ・ストーリーだったんですね。
織田信長濃姫の純愛を描いているんですね。
もうどちらもお互いのことを愛しているのに素直に口に出せない「ツンデレ」がウリなのでしょうかね。
そういった意味では成功しているのかもしれませんが、その分史実というか歴史ドラマの部分がかなり手抜きに感じました。
大河ドラマにしろ、歴史を扱った映画にしろ、それは歴史を扱っているものの、ドラマでありフィクションと言う見方をしなければなあ、と改めて感じました。
桶狭間の奇襲、金ヶ崎の退却戦、長篠の戦い、そして本能寺の変
これらはもちろん織田信長を扱う上で描かれてはいますが、ものすごくあっさりしているというか何も描いていないというか、歴史好きにとっては全然物足りないなあと思います。
もちろん、三英傑のラブ・ストーリーという切り口は新鮮ですし、悪くはないのですが、この映画に168分は長すぎます。
俳優さんをこれでもか?というくらい見せたい気持ちはわかります。
カメラを固定して変化の少ない映像を長々と見続けさせられるというのが「邦画」。
そんな印象を強めてしまった気がするんですね。
木村拓哉さん、綾瀬はるかさんなど俳優陣は持てる力を存分に出していたと思います。
でも映画の製作者が自己満足というか独りよがりというか、そんな印象が先に出てしまうんですね。
歴史がベースなので、終わりがわかっています。
なのでそういう点でのドキドキ感などがありません。
史実を重んじるとラブ・ストーリーとして、変化をつけるというのも難しいのかもしれません。
歴史ifシリーズのように、実は信長は生きていた。
ラストシーンのように何番線にのって別の国で幸せに暮らしていたというものでもなく、死に際の夢物語というオチでした。
やたらと強い濃姫と魔王とは思えない信長。
愛に生きる信長を描くならやっぱり魔王ではいけないのでしょうね。
結局なんというか歴史を描きたいのか、ラブ・ストーリーを描きたいのか中途半端だなあ、という気がしました。
大画面の劇場で見ればずっと良かったのかもしれません。
スマートフォンで通勤中などの合間に見るという鑑賞者側の見る姿勢もあったのかもしれません。


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