悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

シン・エヴァンゲリオン劇場版を見る前に~

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劇場版のエヴァンゲリオンのシリーズの締めとして、2021年に劇場公開された作品ですね。
何かと話題になり、熱狂的なファンも多いエヴァンゲリオンで、劇場版も非常に多くの人が詰めかけ、ヒット作品となりました。
興行収入は100億円を超えています。

息子は特別エヴァンゲリオンのファンでもありませんが、興味はあるようです。
一緒に見ることになったのですが、見る前に、これまでの作品を見てから出ないと楽しめないと言います。

そこで「エヴァンゲリヲン新劇場版・序」、「エヴァンゲリヲン新劇場版・破」、「エヴァンゲリヲン新劇場版・Q」を先に鑑賞しました。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
2007年 102分

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
2009年 113分

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
2012年 96分

そしてラストを締めくくるこの作品
シン・エヴァンゲリオン劇場版
2021年 155分

まずはタイトルの文字が違いますよね。
ヴァンゲリン」が「ヴァンゲリン」になっているのもなにか意味があるのか不思議でした。
どうやら旧作品(テレビ)と新作品(映画)を分けるために使い分けているらしいのですね。
そうすると、今回の映画はまたまた名前が変わってしまっています。
しかもシンというのも頭についています。
これまでの映画版と旧作品とも含めて「シン」というのをつけ、「エヴァンゲリオン」という名前にしたのでしょう。
このあたりはファンの方がかなり詳しく調べていると思いますので、違っていたらごめんなさい。

これまでの3作は2年おきくらいの間隔で作られていましたが、この作品ができるまでがやたらと長い期間が空いています。
ファンの間でも、「もう公開されずに宙ぶらりんになるのでは?」と言われていたようですね。
そういった事もあって、この映画が公開されると、ファンは感涙。
結末を見られただけですでに感動、劇場で涙を流す人も多数いたとか。

 

466分かけて、この4作を見たのですが、最初の作品から見ておいてよかったと思います。
というか、全く前知識なしにこの「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を見ると全くついていけないと思うのです。
ついでにいうと、前作の3本を見た人間でもストーリーに付いていくのが大変でした。
意味のわからない用語がたくさんありますし、世界観を共有できていないと全然わからないと思うのです。

 

この映画は賛否両論です。
5つ星で絶賛する人も非常に多いのですが、1つ星で全くダメだと評価する人もいます。
ファンならではの一つ星という辛口評価もあるのですが、多くは話題作ということで前知識のない方ではないかと思いますね。

この映画を単品で見たら、全く面白くはないと思います。
今までの3作品と比べると、映像は格段に進化しているのがわかります。
3DCGの技術もふんだんに使われているでしょう。
しかしながら、肝心の物語、ストーリーはいかんせん、説明不足でこれまでどこかでエヴァンゲリオンの作品を見て知っている人前提で作られているんだろうと思います。
ファンにとっても、「こうあってほしい」という願望がかなった人もいれば、「ちがうだろう!」という人も多かったのではないでしょうか。

こういう映画にイチャモンを付けるのはナンセンスだと言われますが、やはり日本のアニメ、ヒーロー物に一言言わせてもらうと、子供を登場させすぎですね。
今回は主要な少年少女、シンジ、レイ、アスカといったメンバーがこの作品では、すでに大人ですが、それでも若い、ありえないほど若いです。
若い人がダメなわけではないですが、基礎となる教育や訓練を受け、高度な機体をあやつるのが14歳ほどの中学生というのがありえないでしょう。
そして人類が滅亡するかどうかという、瀬戸際の戦いを彼らに託すわけですから、現実味が乏しい感じです。
いや、彼ら少年少女はコマに過ぎず、大人たちのいいように扱われていると見れなくもありませんが、それでも間に立つ軍人たちも若すぎるのですね。
また、あるあるネタですが、地球、人類という壮大な世界の物語にあって、ものすごく小さな、狭い人間関係です。
まあ、それはスターウォーズを始め、あらゆるSF作品に共通なのですが、日本のアニメ作品はそういった状況プラス子供たちが活躍しすぎです。

1作目の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は割と見やすかったですね。
次の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」もストーリーに繋がりもあり、続編映画であることが納得できます。
しかし、3作目の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」はちょっとびっくりの展開でした。
今までのストーリーをぶち壊したような展開で、前2作を続けて見ていた人間にとっても違和感しかありませんでした。

最後の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」できちんと説明があって納得できるのか?と思っていたのですが、自分の中では余計にわからなくなった印象です。
映像が見事で、キャラクターの人間模様が描かれていてファンは納得なのかもしれませんが、初見お断りみたいな映画だなあと思いました。

メカのデザインなどは独特。
正式名称は汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオンとなっているので、かなり生体ぽいのかと思っていると、完全にメカです。
そしてとても巨大。
ネーミングとして、人造人間というのはどうなのでしょうと思ってしまいます。
人間(パイロット)の脳とシンクロする必要があり、誰でもパイロットになれるわけではないようですね。
少年少女ばかりというのはこういったところに理由があるのでしょうか。
もう少し説明が欲しかったですね。
見落としているだけかもしれませんが・・・。
パイロットの脳とシンクロすることで機体を操るという点では、「パシフィック・リム」を想像してしまいますが、先に登場しているのエヴァンゲリオンですから、パシフィック・リムのほうが影響を受けているのかもしれませんね。

 

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