悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

Amazonプライム 沈黙の艦隊

画像はAmazonより

Amazonプライムビデオで視聴しました。
話題作ですよね。
シーズン1ということで、この先続編がいつ公開されるのか?というのも気になります。

かわぐちかいじさんの漫画「沈黙の艦隊」というのが原作であるのは多くの人が知るところです。
私も少しだけ読んだことがありますが、友人が強く薦めてきたものの、個人的には友人の説明だけで十分面白かったです。
まあ、30年以上前の話ですけどね。

とはいえ、非常に気になっていた作品でした。
昨年映画で公開されていたんですね。
主演俳優をはじめ、キャストはこのドラマは映画とほぼ同様です。

さて映画は2時間ほどということで描ききれず、様々な批評があったようです。
その多くが中途半端なところで終わるという点ですね。
私は映画を見ていませんが、このドラマのシーズン1を見てもスッキリと終わったという感じはありません。
そもそも原作の漫画自体が大変長い漫画ですから、映画やドラマの1シーズンくらいで描ききれるものではないのでしょう。

シン・ゴジラなどにもあったように特撮と政治劇というものは描き方一つでコメディにもなりますし、いろんなツッコミどころが入る部分なのですが、この荒唐無稽なストーリーも政治劇とも言える部分がかなりの比重を占めると思います。
もちろんそんなところはどうでも良くて、潜水艦による海戦シーンこそが見どころ!という人もいるでしょう。
なかなか潜水艦を描いた映像作品というのは知らないのですが、有名所といえば、「Uボート」あたりなのでしょうか。
それすら私は見ていません。
学生時代に見た「レイズ・ザ・タイタニック」という映画に懲りたのか、海の中の暗い映像が苦手なんですね。
とにかく静かで暗いシーンが続いて、眠くて仕方がないというイメージがあります。
不眠症の方はぜひ潜水艦など深海の映画を見れば眠れると思います。

このドラマも、メインは海の中の潜水艦を中心とした海戦バトルではあるものの、それ以上に政治の世界も大きいです。
ただ、納得できるか?と言われると、納得できるほどの出来栄えではないです。
笑いでもなくシリアスでもなく、ちょっと冷めてしまうようなところがあります。
やはり説明不足と言うか、日本の意思決定ってそんな簡単に済むことなの?って感じですね。
そして「独立国やまと」を名乗った潜水艦「シーバット」は、いくら神のごとく操艦をする海江田がいるとしても物理的な補給なくして、存在し続けることすらできないのですが、そこはあっさりと日本からの補給を受けてしまう。
もちろん映画の中でもアメリカからの妨害もあったのですが、あんなにアメリカとまともに交渉なんてできるのかどうか。
そもそもシーバット計画が秘密裏に行われたこと、日米の協力の下に成り立った計画とはいえ、それをパクったのは間違いなく、パクった人間が名乗った国「独立国やまと」と日本が同盟を結ぶというのにはいくらなんでも無理がありすぎますし、そこに行き着くまでの交渉というのが希薄すぎて、なんで?という気持ちが抑えられません。

キャストの演技は文句なく良かったです。
主演の大沢たかおさんは特に独特の雰囲気で「操艦の神」海江田という男の感じがよく出ていました。
潜水艦「たつなみ」の艦長である深町を演じていたのは玉木宏さんですが、氷のように冷たく静かな「海江田」と燃えるような熱さを持った動の「深町」の対比も良かったです。

政治を舞台にしているので日本の総理大臣には笹野高史さんでしたが、頼りなさげながらも立派な首相を演じていました。
笹野さん演技に文句はないのですが、日本の首相とどうしても比較してしまうと、こんな判断が彼ら増税メガネたちにできるとは思えません。
また米国と日本の命運を決める公開会議で、今思いついたとかちょっとありえないでしょう。
それに彼を補佐する官房長官役に江口洋介さん。
格好良すぎますが、思い切りの世襲議員
世襲議員って、ボンボンでいくら見てくれが格好良くても、メッキがハゲればまともな政治家にも見えないです。
誰とは言いませんが、世襲議員の姿を描いているなら、「離婚しようよ」の世襲議員、東海林大志を演じていた松坂桃李のほうが遥かに現実っぽいです。

 

tails-of-devil.hatenablog.com

 


あんなものでしょう、世襲議員なんて。
増税クソメガネの息子なんかも世襲議員にもなっていませんが、なる気満々で、反省のかけらもないですからね。
彼の言う、「一から出直す」というのは、政治家見習いを一から出直すだけで、普通の人が行うことをすっ飛ばしていますからね。
ふざけるんじゃないよ、と言いたいですね。
まあ、政治家なんて、裏金問題が明るみに出ましたが、それでもシラを切り続けるような嘘つきだらけです。
脱税、税金泥棒としか思えないです。
おっと、思いっきり脱線しましたね。

ちなみに江口洋介さん演じる海原渉の親は政界のフィクサーで、橋爪功さんが演じていますが、流石に見事と言えるような演技でした。
高齢者ならではの滑舌の悪さと権力者としての振る舞いがなんともいやらしい感じでした。
政界のフィクサーのもとでは所詮日本の首相なんて駒に過ぎないのか?って感じもよく出ていました。
防衛大臣は女性で夏川結衣さんでしたが、以前と違って貫禄のあるお姿になっていましたね。
有能な大臣役ですが、現実に日本の大臣に現場を陣頭指揮できる人なんて一人もいないと思っています。
現実には、現役の大臣が頑張れば頑張るほど、現場は大混乱というイメージしか湧かないです。
自分たちの不始末の答弁だって官僚たちにシナリオを書いてもらわないと対処できないような人たちばかり。
自分の言葉で語ることのできる政治家なんていないでしょう。

この白けた日本の政界を背景にしていると、政治劇は映画で描こうとしていてもなんだか全部嘘くさく見えてしまって集中できないですね。

とか政治の話を語りだすと、文句や愚痴しか出てこないおっさんの戯言になってしまいました。
ただ、映像というか、潜水艦と艦隊とのバトルというのはあまり見たことがありませんが、なかなかそこは良かったです。

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