ミレニアムシリーズの3作目の映画です。
この映画はダニエル・クレイグ主演のハリウッド版を見てから始まりました。
その後、オリジナル作品の「ドラゴン・タトゥーの女」「炎と戯れる女」と見てから続けてこれを見ています。
この3部作が一つの区切りになるのでしょう。
そもそも原作者のスティーグ・ラーソンがすでに亡くなっており、その後の作品は別の人が書いています。
もともと10部作の構想だったらしく、その後の作品も面白いようですね。
映画化もされていますね。
映画の概要
監督:ダニエル・アルフレッドソン
脚本:ヨナス・フリュクベリ
原作:スティーグ・ラーソン
上映時間:148分
公開:2009年(スウェーデン、デンマーク) 2010年(日本)
2作目とは数ヶ月挟んでの公開です。
前編、後編といったイメージが強い?
リスベット・サランデル:ノオミ・ラパス
ミカエル・ブルムクヴィスト:ミカエル・ニクヴィスト
エリカ・ベルジェ:レナ・エンドレ
あらすじ
前作「炎と戯れる女」では父を斧で殺害しようとしながらも、巨漢の異母兄であるニーダーマンに撃たれ、瀕死の状態となったリスベット。
リスベットのミレニアムで働き始めた若いジャーナリストの殺害の容疑は晴れましたが、復帰するまでにはリハビリも含めて長い日数が必要となりました。
これまでの殺人事件の容疑者としての疑いは晴れたものの、父親であるザラチェンコを殺害しようとした事実は紛れもなく、警察を含む関係者はリスベットを重要な人物として位置づけています。
さてザラチェンコは死んでいません。
そして彼が死んでいないことは、彼を使っていた公安警察にとってはまずいことでした。
ザラチェンコは息子のニーダーマンに罪をなすりつけます。
そしてニーダーマンとともに娘のリスベットを殺害するように公安警察に求めるのです。
彼は公安警察の暗部を知り尽くしており、そのために違法な悪事に手を染めていても、見逃してもらえていたわけですが、当時の秘密裏に行われていた件に関して、ザラチェンコの存在は危険であり、ついに彼を亡き者にします。
かつての秘密組織のメンバーは入院中のザラチェンコを殺害し、リスベットをも殺害しようとしますが、リスベットの担当医によって面会をすることはできず、ザラチェンコを殺害した人物は病院で自殺します。
ザラチェンコとのつながりが露呈することを極度に恐れる公安警察はリスベットを殺害することをいったん諦め、過去に父親を焼き払おうとしたことと今回斧で殺そうとしたことをネタとして、リスベットを精神病院へ戻そうと企みます。
リスベットを弁護するのはミカエルの妹のアニタ。
アニタは厳しい状況で、更には重要な裁判の書類を奪われます。
リスベットは、この裁判に勝って自由を得ることができるのでしょうか。
感想
前回の作品の続きで、2作目を見たら早めに見るのがよいですね。
というか、前の作品を見るとこれを見ずにはいられないと思います。
巨漢の異母兄である怪人ニーダーマンに殺される寸前に、ミカエルがやってきて彼女を救い出します。
瀕死のリスベットは病院生活。
そしてニーダーマンは警察官を殺して潜伏しているというところから話は始まるのです。
今回、この冷血漢の怪人ニーダーマンがラスボスですが、本当の極悪人は父親のザラチェンコです。
そして彼を使ってスパイ活動をしていた公安警察。
「ドラゴン・タトゥーの女」では、ヴァンゲル一族の忌まわしい事件がものすごく大きなテーマでしたが、「ミレニアム」シリーズを通してはあれは一つの事件で、「炎と戯れる女」とこの作品では明らかにリスベット・サランデルを中心に話が進んでいきます。
なので「ミレニアム」シリーズが描きたかったのは、ものすごく尖った主人公リスベットそのものだと思います。
天才ですが、相当変わった人物。
ただ、そうなった経緯というものを考えると、悲しい人物なのですね。
そんな彼女が自分の力で自由を勝ち取ったのが第1作。
そして彼女をはめようとした者たちとの戦いが第2作。
その戦いが終わってもまだ彼女をはめようとしているものとの戦いがこの作品で、2作目と3作目は同じ流れです。
そして奇人であり天才でもあるリスベット・サランデルという人物がどのようにして形成されたのかと言うのがわかるストーリーになっています。
「ドラゴン・タトゥーの女」を初めて見たときに、あまりに暗くつまらなく感じて途中でやめてしまったのですが、今から思えばもったいないことをしましたね。
「ミレニアム」シリーズの原作者のスティーグ・ラーソンは3作目までは書き上げた作品で、その後も構想では10作くらいのシリーズの構想を持っていたらしいです。
映画も面白かったので、本も読みたくてたまらない状況。
Kindle書籍として1~3まで購入。
なかなか長い小説なのでじっくり読みたいと思いますね。