悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

研修中の離職

読書は通勤の時間を利用して、というのが多く、知らない間に何冊か本を読み切っています。
せっかく読み切った本ですから、自分の中に少しでも残しておこうと思って、書評らしきものをこのブログで書いてみたりもしています。

ゲームもあれだけ長い時間かけてプレイしているのだから、何らかの形で残したいと思いつつも、やったらやりっぱなしというパターンが多いですね。

本もゲームも新作に飛びつくことはあまりなく、ある程度落ち着いた状態で、価格もこなれてから手にすることが多いですね。
(貧乏なので?心は豊かなんですけどね)

それでも、積読の本や積みゲーが大量にあり、消費しきれないというのが正直なところです。

さらには映画も結構好きな方なので、ジャンルを問わずいろんな映画を見ています。
映画評というか見た記録としてブログに書いてみたりもしますが、時間が経過すると本当に記憶ってあやふやになってきますね。

せっかく読んだ本について書いていくつもりでしたが、仕事でなんだかんだ帰宅が遅くなり、自宅でパソコンを開く時間が少なくなりました。
日によっては、自宅のパソコンを起動しない日もあります。

お客様相談室というところで仕事をしています。
いわゆるコールセンターですね。
お客様から色々な質問やら相談やらを受けるコールセンターと呼ばれる職場です。
電話で話をしたりすること自体があまり得意でない自分ですが、こんなに長くこの職業をしているとは思っても見ませんでした。
そして長い間に色んな経験もさせてもらいました。
今はその経験をもとに新人たちの指導もしたりしています。
OJTと言われるものですね。

で、最近の新人(こういう言い方は年寄りくさいですし、若い人を一括りにするつもりは全くありません)の離職が多いと感じていることです。

お客様相談室という職場は新卒のピカピカの人と言うのはまずありません。
どちらかというと掃き溜めのような職業だと自分でも思っています。
ただ、そんな仕事だからと気を抜くつもりもなく、やはりその仕事によってお金を得ている以上、責任はありますし、誇りも持って仕事をしているつもりです。

自分で言うのもおこがましいですが、自分の娘や息子くらいの若い人もいるわけです。
前職がどういう職業だったのか、ということなんかはタブーではないですが、あまり個人的に根掘り葉掘り問いただしたりはしません。
そういうことをすると、すぐにセクハラだのパワハラだの言われてしまうと後々面倒なことになります。
そんな若い人に対して、自分の子供にいうような言葉遣いはもちろんしません。
私は基本的に年下の人に対しても、さん付け、君付けです。
呼び捨てにする習慣はありません。
親しくなって愛称で呼べる中に慣れば、親しみを込めて言いますが、なかなかそこまでならずに辞めていく人が多いです。

仕事なので、個人的な付き合いというのは不要ですが、職場で直に接しているわけです。
挨拶や言葉掛けと言うのはしっかりと行うべきところ。
そういう点が全然できていない人が増えました。
朝、あったら「おはようございます」と声をかけるのですが、軽い会釈だけと言う人とか。
無視されてはいないものの、ちょっとどうなんだろうと思ってしまいます。
挨拶なんて社会人として基本中の基本だと思うのですが、照れ隠しかなにかだったとしても、普通にすればいいだけのことです。
私たち内部のスタッフに対して挨拶しても、もちろんお金にはなりませんが、そんな基本を疎かにする人はやっぱり本番の顧客対応もうまくいきません。

電話相談室にかけてくるお客様の大半は、何らかの困っていることを抱えて連絡してきます。
世の中にはこれだけ情報が溢れていますから、インターネットから情報を取り出して総合的に判断して対処できる人=リテラシーが高いひとは基本的にあまり相談がありません。
困ったら電話する人はたいてい高齢者か、機械などが苦手な人です。
そういう人たちを相手に話をしながら状況を聞き出す問うのがこの仕事のポイントだと思っています。
ところが、最近入ってくる新人たちは、最初の関門で「できない」と諦めてしまうようなのです。
他人と会話するのが苦手なんでしょうか。
お客様でもない、こちらのスタッフに対しても「壁」があります。
「自分の殻」を持っていて、その中には当然立ち入れませんが、仕事中くらいはそこから出てきてほしいものなのです。
なので、こちらが教えたい本当のところが、上辺だけしか伝わっておらず、理解してもらえないのですね。

商品を購入したお客様からの相談を受けた場合、通常、普通に御礼の言葉が出るのが人としてあるべき形だと思うのですが、出てきません。
また、商品を利用していて、ご不満がある場合は、まずはその点に関して軽くでもお詫びするのが当たり前です。
それができないのですね。
いろいろな知識が乏しく、精神的にもアップアップな状況であることは理解していますが、そのためにやってきたロールプレイングという模擬電話トレーニングなのですが、活かされていません。


お客様(以下客):先日〇〇電機というお店で、そちらの〇〇という商品を買ったのですが~
新人OP(以下新):はい。
客:…〇〇の機能が動作しないので、聞きたいのです。
新:はい。(〇〇の機能ってなんだろう?)
客:… (なんか、頼りなさそうなひとだなあ~)
新:…
客:あの、ちょっとわかる人に替わってもらえませんか~

こういうパターンが山ほどあります。
商品知識が経験豊富なベテランと比べて乏しいことは致し方ないですが、挨拶くらいはまともにしようよ~というのが私の考え方です。
そのためのポイントは、お客様の置かれている状況を想像できるかどうかです。
新しい商品を買ったということに対して、普通は「ありがとうございます」と言う言葉が「自然に」出てくるものです。
そういう言葉が出ないこと自体に私は驚きがあります。
そしてお困りの状況を想像できないのか、おわびの言葉も「自然に」出てきません。
多分新人OPの頭の中は、質問された内容で研修中に学んだことを必死で思い出しているのでしょう。
そこにはお客様が存在していません。
お客様相談室なんて、お客様がいて初めて成り立つ仕事です。
お客様から電話で相談を受けて、気持ちの良い対応で、「やっぱり〇〇と言うメーカーの対応は違うな。次も○○の商品を買いたいな。」と思ってもらえるような対応をしていかなければ、これからのお客様相談室としての価値はありません。

人とのコミュニケーションと言うのはなかなか難しいとは思います。
ましてや初めて電話してきた初めての方とお話をして、対応すると言うのはやってみれば案外難しいものです。
だからこそ研修にも力を入れています。
ただ、その席に座って時間が来れば仕事が終わりと言う、アルバイトのような感覚でされては困るんですね。
だからこそ、気持ちを持ってお客様に寄り添ってほしいのです。
無茶なことをいうお客様もたまにいることはわかっています。
新人にそういう顧客の対応を押し付けたりしません。
そもそもそういう客はすぐに交代しろといいますしね。

特別難しいことを言っているつもりはないのですが、仕事としてお金をもらっている以上、研修中であっても、研修が終わった後でも、それ相応の責任感で仕事にあたってもらいたいと思います。

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