悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

お礼の言葉、ありがとう

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理不尽な相談を受けていたお客様から、連絡がありました。
「またか~」
と一瞬憂鬱になりましたが、気を取り直して連絡したのです。

 

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先日とはうってかわって、いきなり、お詫びしたいという言葉がありました。
そのお客様は、その後、お客様の所属する会社の人に色々と聞いたようなのです。
そして私が言っていたことをそのまま伝えたらしく、会社の人からは、かなりたしなめられたようです。

とはいえ、「油断はできないぞ」と気持ちを引き締めながらお客様の話を聞き進めて行きました。
一番心配していたのは、この先どうなるかという点に絞っています。
お詫びしてもらっても、その後どう対処するかという課題は残ったままなのです。
ところが、パスワードを書いた書類が出てきたということでした。
そして使えるようになったということのおよろこびの言葉でした。

お客様に対して、それほど感情は持たないようにしているのですが、改善しておよろこびの声を聞くのはとても気持ちの良いものです。

逆にお客様にお詫びの言葉をもらっても、根本的なところが改善していなければ、気持ちの良いものではないです。

私もお客様へ、「大変申し訳ございません」という言葉を言い続けてきました。
それが仕事だからと割り切っているところはもちろんあります。
嬉しくもないですし、お詫びをいくら言っても、お客様が納得されるか、諦めてくれなければ、延々と謝罪を続けるばかりです。
正直言って苦痛です。

一方、どんなに苦手なお客様であっても、最後に改善してお別れすると、気持ちは晴れます。
まともな人格を持った人なら、たいていは「ありがとう」というお声をもらいます。
こちらも嬉しさを隠さずに応えますので、終話の段階ではとても和やかになっています。
とてもご機嫌が悪くて、厄介なお客様であっても、お客様の悩みがある程度改善されれば、ほとんどの人は、納得されます。
行儀の悪い人は「お礼」なんて言いませんが、対応している人間としては、「職務を果たした」という達成感で終えることができるので、心の落とし所があります。

考えてみれば、お詫びの言葉で納得して分かれる対応と、お礼の言葉を伝えて終わる対応とでは、心の負担が大分違います。

お客様からお礼の言葉がなくても、改善したことに対して、こちらから自信を持って「お電話ありがとうございました」といえます。


この仕事は、いつの間にか新人が入ってきてはやめていくということを繰り返しています。
理不尽なお詫びばかりを強いられて、心が折れてしまうのでしょう。
お困りのお客様も人間ですが、そのお客様に対応しているオペレーターも人間なんです。


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