悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

お客様の喜びの声と理不尽な批判

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お客様あってのサービス業ですが、できることとできないことがあります。
場合によりリモートツールなどを使ってお客様のパソコンを見て診断したりもします。
しかしながら、「パスワードがわからない」とか、今更ながら「Microsoftアカウントって何?」という人が多くて困っています。

 

 

パソコンユーザー

Windowsパソコンだけではないですが、パソコンユーザーのかなりの割合はWindows10を使っているユーザーです。
そして多くの方が、どこまで必要なのかはわかりませんが、Microsoft Officeを使っています。
WordやExcelですが、個人では使わなくても、会社で、それらを全く使ったことがないという人のほうが少ないのではないかと思います。
なので、Officeソフトがあるのが当たり前というところもあるのですが、Windows10に付属している機能ではありません。
Windowsという基本ソフトウェア上で動くアプリケーションソフトなんですよね。
そしてそのソフトウェアのセットアップには、インターネット回線とMicrosoftアカウントというものが必須となっています。
少しでもパソコンに明るい人は理解していますし、パスワードやMicrosoftアカウントの管理なんかはちゃんとやっています。
でも、初期セットアップもやってもらって、使うだけ、という人もかなりの割合がいるようです。
そこで、Microsoft Office、あるいはWindowsそのものがおかしくなった場合に、リカバリーという工場出荷時状態に戻す作業を提案することもあるのです。
まあ、パソコンのサポートに置いては、最終手段とも言えます。

 

リカバリ

このリカバリーをするに当たり、お客様にはデータのバックアップはもちろん、Microsoftアカウントなども管理されているかをヒアリングしますが、「それ何?」という人がかなりの割合でいらっしゃいます。
現在の状況、こちらからの提案。
わかりやすいように説明を試みるのですが、どの程度わかってもらえているのか微妙な場合もあります。
Microsoftアカウントなんて持っていない。そんなものを作った覚えはないと強弁する方もいます。
しかし現実に現在サポートのあるOfficeを利用されていますので、Microsoftアカウントを持っていないことはないはずなんですね。
今、Microsoftアカウントでサインインしていなくても、一度はMicrosoftアカウントでOfficeのセットアップをしているはずなんです。
にもかかわらず、それがわからない。

パスワードの管理

またパスワードが分からず、ゴネるお客様もいます。
Microsoftアカウントの場合は、リセットするということも可能ですが、ローカルアカウントの場合、他の管理権限のアカウントがない場合は、どうすることもできません。
そういうお客様の場合は、ほぼ全員、他の管理権限のあるアカウントなどがあるということもありません。
なので、パスワードが分からず使えないとなると、パスワードに設定しそうな文字列を思い出していただく他ないのですね。
パスワードリセットの方法があるだろう!教えろと詰め寄られることもありますが、予めパスワードリセットディスクなどを作ってきちんと保管している人もほぼいませんし、だいたいそういうことをしっかり管理している人がパスワードが分からないなんてこともありません。
「お困りごと相談のために電話で相談しているのに役に立たないなあ」と言われて凹みますが、こればかりはこちらでどうしようもないのです。
仮にパスワードのリセットがユーザーの操作で解除できるとしたら、パスワードの意味なんて全くありません。
誰もがパスワードを勝手にリセットして、勝手に操作できることになるのです。
そういう点についても説明するのですが、「裏技があるだろう!、もっとスキルのある人間を出せ!」とか、もう無茶苦茶です。

パソコンにも免許を!

以前若いオペレーターが言っていました。
理解できない人、理解しようとしない人が多すぎて、サポートが困難。
パソコンも免許制にしたらどうなんだろう、と。
まあ、そんなことはできません。
パソコンメーカーもソフトウェアメーカーもそんな免許性などしたいはずがありません。
ただね、パスワードやバックアップなど、最低限のことは自己管理していただかないとどうしようもありません。

便利だけど不自由なパソコンと言う道具

同時に道具に過ぎないパソコンには理不尽なトラブルがつきものです。
ユーザーの責任でもなく、ハードウェアメーカーの責任でもないのに、色々なトラブルが発生します。
先程のパスワードの管理はもちろんユーザー側の責任ですが、Windows UpdateによるトラブルというのはやはりOSのメーカーの責任が大きいでしょう。
Windows Updateというセキュリティのために行っていただく作業の負担、トラブルの割合が多すぎる気がします。
Microsoftアカウントの強制利用、Windows Updateも強制的。
そして今やTPMチップ必須で、Microsoftアカウントでサインインしているとユーザーも気づかない間に暗号化されているなど、「罠」がいっぱいあります。
古いシステムを引きずっているWindowsパソコンと比べて、新しいスマートフォンなどはより簡単になっていますし、セキュリティもはじめから考慮されてい設計されています。
ただし、スマートフォンの買い替えサイクルが2年ほどなのに対して、パソコンは2年ごとに買い換える人はほぼいません。

パソコンの相談という仕事

どんなトラブルであっても改善すれば、普通のお客様からは「ありがとう」の一言くらいは言ってもらえます。
やっぱり改善して、「お礼」を言ってもらえるというのがこの仕事のやりがいです。
しかし、どれだけ根深いトラブルで頑張ってみても、改善しなければ、「ボロクソ」に言われたりもします。
先述したように「パスワード」や「アカウント」のことで聞かれても答えようがないのですが、そういうお客様ほどその点をわかっていただけません。
きつい言葉や嫌味を言われて、心が折れそうになることも多々あるのがこういった仕事です。
そして私を含めて多くの人間が、ハードウェアやソフトウェアに精通しているわけではありません。
もちろん日々使っているので、長年やっているとそれなりのスキルはつきますが、何でもかんでもわかるわけではありません。
ものすごく広い範囲なので、わからないことのほうが多いのです。





 

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