昨年、Chromebookというものを購入した。
以前から興味があったということはない。
むしろ、こんなモノ使えないだろうと思っていた。
そもそもChromeというブラウザだけが動作するパソコンである。
Googleのサービスで、ワープロ(ドキュメント)の機能やら表計算(スプレッドシート)やらがブラウザで使えるというのは当時も知っていたが、MicrosoftOfficeがあれば、そちらで良い。
何よりもすべてクラウドにデータを保存して利用する。
インターネット接続が必須。
Chromebookの存在を知ったのは、いまからおよそ10年前だった。
ブラウザだけで利用するパソコンというので、ソフトウェアのインストールができない。
え?それだけ?というイメージしかなく、使えないものだと思って、私の頭の中からは完全に消えていた。
長い間、パソコンというものはほぼMicrosoftのWindowsというものを中心に回っている。
そしてAppleの作るMacである。
Macを所有していたことはないが、仕事柄、触ることはあった。
所有欲というものを満たせるだけの商品だと思う。
そんな中、アメリカではChromebookのシェアの伸びが著しく、遅れて日本の教育現場でも導入されることになった。
パソコンが普通に使えるような商品となったのはWindows XP以降だと思っている。
ブームになったWindows95のときでもやはり一般の人が利用するというよりはややマニア向けである。
さらにそれ以前のDOS+Windows3.1の頃になると、普通の人は使っていないし、そもそも職場などにもパソコンというものがなかった時代。
もちろんインターネットなんてものはあるにはあったが、今のような便利なものでもなかった。
話がそれたが、教育現場で利用されるものとして、タブレットが導入されたりした。
結果は失敗だと思う。
タブレットは閲覧専用のもので、その端末で文章を作成したりするのはとても難しい。
Chromebookはそういう意味では教育現場では理想的な環境を提供できる。
教育現場だけでなく、職場や家庭においても、ほとんどの人がこれで十分ではないかと思えてくる。
Chromebookがなぜ理想的な環境を提供できるのか?
Windowsの初期セットアップをしたことのある人は、その面倒臭さを実感していると思う。
それ以上に、トラブルが起きたときの復旧は、ある程度の知識や経験も必要である。
場合により、リカバリーというとても面倒くさいことをしないければいけなくなる。
そんな作業は、手慣れた人でもやりたくないものである。
さらにパソコンはいずれ壊れるもの。
いや、実に簡単に壊れるものである。
ノートパソコンで作業中にコーヒーをこぼしたら一巻の終わりである。
Chromebookの初期セットアップはびっくりするくらい簡単である。
Androidスマホを買い替えたときに、Googleのアカウントを設定すると思うが、それをすればすべてのデータが自動的に動悸されるという経験を持つ人は多いと思う。
あれと同じ。
スマホのセットアップ程度と思って問題ない。
もともとGoogleのアカウントに紐付いて、データもクラウドにあるので、Googleのアカウントでセットアップをすればよいだけ。
だから、あってはならないことだが、もしコーヒーをこぼしたとしても、新しいChromebookを入手して、セットアップすれば、何事もなかったかのようにまた作業がはじめられる。
このメリットは何にも代えがたい。
そして購入時の費用が激安である。
なぜ?と思われるかも知れないが、その理由は当たり前である。
パソコンとしての性能が極めて低いからである。
CPUも性能が低いもので、メモリも4GB程度。
そしてストレージは32GBくらいである。
ほとんどスペック的にはスマホ程度と言ってもいいだろう。
低性能なパソコンなので安いのである。
Windowsパソコンだと中古並みの値段で買える。
管理する側の負担もぜんぜん違う。
そもそもデキることできないことがはっきりしているので、余計なソフトウェアをインストールされて調子が悪くなるということがまず無い。
そもそもウイルスを始めとして、怪しいソフトウェアが入ってしまうということもあまり聞かない。
そして個人的に一番の評価は、Windows Updateという爆弾から逃れられること。
あれは厄介。
ほとんど問題がなければそれで良いのだが、更新作業が終わったあと、起動しないやブルースクリーン発生といったことが結構ある。
誰のせい?と言いたくなるほどで、そのために費やされる時間、理不尽さは経験してみればわかる。
それからの開放という1点だけでも、Chromebookは素晴らしい。
もう一つ、予想外のメリットとしては、音声入力がある。
Googleってやっぱりすごいなと思えるのが、この音声入力の精度である。
句読点や仮名遣いなど気に入らないところはあるが、普通に文章を作成するのに全く困らないレベルとなっている。
タイピングが苦手な人にも、これは使い勝手があると思う。
是非体験してみてはどうかと思う。
私が買ったときは、セールだったので30,000円を切る価格だった。
Macbookにはもちろん質感では及ばないものの、とても3万円のパソコンとは思えないような品質である。
キーボードはバックライト付き。
しかも液晶はタッチパネルで、フルHDの解像度である。
14インチのサイズなので、重さは1.3Kgとめちゃくちゃ軽いわけではないが、持ち運ぶのに大変という重さではない。
充電はUSBのType-Cポートから行う。
モバイルバッテリーでも充電ができるようだ。
PD(Power Delivery)対応のモバイルバッテリーなら余裕。
スマホ、タブレット、Chromebookが一つのバッテリーで対応デキる。