悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

キングダム

話題の映画で女房も以前から見たいと言っていた。
放映していたので一緒に見た。
冒頭の部分だけは知っていた。漫画作品でアニメ化されたものをAmazonプライムビデオで少しだけ見たからである。

悪くはないが、そこまでおすすめするほどの素晴らしいい出来というわけではなかった。
長澤まさみが出ているということで、いつ出てくるのかと思いながらも後半までは登場せず、カットも少なかったように思う。
紅一点と言えるのは彼女で、もうひとりの橋本環奈は女性としての扱いではない。まあ、似合っていて面白かったが。

秦・始皇帝の時代の話で始皇帝が主人公の一人でもあるが、この作品を歴史として見るには無理がありすぎる。この作品を見て中国のこの時代の歴史を語るのはどうかと思う。下僕の夢見る少年が天下統一を果たす政(始皇帝)と肩を並べて戦うなんてことはありえない。

政の母親は身分の低い踊り子で、この作品にも描かれていた。呂不韋も名前だけの登場だが史実にある。この呂不韋こそが本当の父親という説が非常に有力。個人的にはそう思っている。
呂不韋は商人で、始皇帝の父である子楚を保護する。子楚はあまり親に愛されず、外交のために人質として利用されただけで、人質として送られた先でも優遇されずにいた。呂不韋はこの秦王の子供を保護した。「奇貨居くべし」ということわざのもとになった。
そのあたりは全く描かれていない。この物語には必要がないからだろう。そういった意味でもこの映画は単なるエンターテイメント映画としてしか見ることはできない。中途半端に史実を語るとろくなことがない映画とも言える。

 

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