エンリオ・モリコーネ。
この名を聞いてすぐに反応する人は映画ファンなのでしょう。
気になっていましたので、U-NEXTで視聴しました。
157分とかなりの長さのある映画ですが、ストーリーというものはありません。
淡々とモリコーネの生涯を描いたドキュメンタリーです。
もともとはクラシックの世界で名を馳せたいという願望もあり、師匠であるペトラッシからの批判もあって苦悩していた時代もあったようです。
しかし、高尚なクラシック音楽の世界からは、幾分見下されていた映画音楽ですが、モリコーネの作る楽曲は映画そのものの出来栄えを左右するようなものになっていき、映画界にはなくてはならない人となっていきます。
映画音楽の中で彼は確固たる地位を築き上げていき、やがて師匠からも認められ、彼を称賛していきます。
そんな中、彼が手にしていないのは栄誉ある賞の獲得。
アカデミー賞にノミネートはされるものの受賞には至らず、半ば諦めているような口ぶりもあったようです。
ようやく受賞できたときはものすごい高齢者でした。
有名になったのはマカロニ・ウエスタンで、小学校の同級生であったセルジオ・レオーネの映画ですね。
あの名作「荒野の用心棒」もあの音楽がとても格好いいんです。
「夕陽のガンマン」も素晴らしいですね。
どちらの映画も何度も観ていますが、音楽も強烈な印象を持っています。
そしてレオーネ監督とモリコーネの音楽の大好きな映画は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」です。
「デボラのテーマ」が有名ですが、私はメインテーマになっている曲、あの独特の笛の音がたまりません。
観た映画はやはり印象が深いです。
音楽とともに情景が思い浮かぶ、これぞ映画音楽でしょう。