野村克也氏の本。
これはビジネス書ではなくあくまでプロ野球の本。
昔からプロ野球年鑑などのデータ本を見たりするのが好きであった。
今も友人と野球を見に行ったりするが、その友人の影響が大きいと思う。
というわけでこの本に書かれていることは初見というものはほぼない。
古い時代の選手、もちろん私は彼らの現役時代を知っているわけではないが、川上哲治をはじめとして、ミスタータイガース藤村冨美男 や大下弘、中西太、山内一弘など強打者、職人などがずらりと紹介されているが、どこかで読んだことのある内容が多かった。
しかし、子供時代に読んだ彼らよりも当時は現役であったONやそれ以降のスラッガーたちも紹介しており、まさに野村克也氏というのはプロ野球界における生き字引のような存在であった。本当になくなってしまったのが悲しい。
週刊ベースボールの「本物の野球はどこへ行った」が読めなくなるのが悲しい。
この本でもとかく書かれているのが、強打者としての技術的なことや天性の才能などももちろん大切だが、それ以上に人間としてどうかということである。
努力によって大成した人たちと才能だけはあったが、大成できなかった人たちをプロ野球の長い歴史を通して細かく比較している。野村氏だからこそ言える内容でもある。