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トレーニングデイ 悪徳警官を演じるデンゼル・ワシントン

画像はAmazonより

オスカーを何度も受賞している名優デンゼル・ワシントンの映画です。
イレイザー・シリーズでチート級に無敵なマッコールさんを演じていたデンゼル・ワシントンです。

監督はアントワーン・フークアで、イコライザー・シリーズも手掛けているので長い間デンゼル・ワシントンとは一緒に仕事をしているんですね。
興行的には大成功とは言い難いですが、評価の高い映画です。
2001年の作品ですから共演のイーサン・ホークがとっても若いですね。
イレイザー・シリーズはもとより、「マイ・ボディ・ガード」でも命をかけて誘拐されあ子供を救うヒーロー役を演じるなど、「善人」を演じることの多いデンゼル・ワシントンですが、この映画は悪徳警官を演じています。

あらすじ

ベテランの麻薬捜査官であるアロンゾのコンビを組む事になったのが、普通のパトロールをする警官だったジェイクです。
アロンゾは麻薬捜査官として長年にわたり活動している人物で、大きな事件にも関わっていたようです。
ジェイクは新しい職務に希望と不安を持って挑むのですが、教官とも言える相棒のアロンゾのやることなすこと全てに驚きます。
薬を経験しろと言うし、麻薬のバイヤーから金を巻き上げるのも当たり前のようです。
それを批判しようものなら、実績をひけらかして、新人をねじ伏せてしまいます。
元の警ら係に戻りたくないジェイクは、アロンゾに従って行動していますが、違和感を感じたまま。
「これは捜査だ」と自分に言い聞かせながらの行動なのですが、アロンゾのひどすぎる行動に反抗します。
アロンゾのことを尊敬していたのですが、ともに行動することで彼の真の姿を目の当たりにし、悪徳警官の上司を許せなくなります。

感想

いつものデンゼル・ワシントンの映画という調子で見ていると驚いてしまいますね。
本当に最初から最後までクソ野郎でした。
ただ、悪いだけの悪徳警官ならこれまでたくさんの俳優が演じていました。
デンゼル・ワシントンが演じるからこそ、どこかに良さの一つでもあるのではないかと思ってしまうのですね。
彼が演じているので、ただの悪徳警官ではない部分というものを見れるのかと思っていましたが、本当に真っ黒な人間でした。
途中で言い訳ではないですが、彼はジェイクに対して「お前は俺の若い頃にそっくりだ」というシーンがありましたし、古くからアロンゾを知る人間もそういう風に見ているフシがありました。
欲深い悪党というシンプルな人間ではなかったはずなんです。
どこでボタンをかけちがったのかわかりませんが、長年麻薬捜査に携わるうちに、彼らと持ちつ持たれつになり、バッヂを持つ彼はその力を最大限に利用して彼らの「ボス」のような存在になっていくのです。
麻薬捜査官が仲間であれば、当然麻薬を生業にしている人たちは仕事がスムーズに行く部分もあるでしょう。
ただ、その分のコストはしっかりと払わねばなりません。
そうして持ちつ持たれつの関係が続くとどんどん悪に染まっていくのでしょう。
元の正義感溢れた警察官はそこにはおらず、腐りきってしまうのでしょうね。
それにしても正義感ジェイクを演じていたイーサン・ホークが、とても貧相でアロンゾたち悪徳警官たちとは違うんだぞ、というのがとてもわかり易いですね。
自分のやらかしたヘマを埋めるために、情報提供者として持ちつ持たれつであった麻薬のバイヤーの金を利用するんですが、その金に群がる悪徳警官たちもクセが悪いです。
彼らにとって信用できないやつは「正義」を振りかざす真面目で善良な警官という恐ろしい構図。

ジミントーの中でも「正義」を振りかざす奴は彼らにとって信用できないやつなのでしょう。
ふざけんなよ、と言いたいですし、一番力のあるはずの「首相」が及び腰のまんまですからね。
彼はまだ首相を続けたくてもがいています。
首相は国民が選ぶのではなく、彼らの仲間が選びます。
だから仲間をかばうんです。
いくら悪い奴らでもね。
そして「毒を喰らわば皿まで」何でしょうかね。
あからさまにわかっている悪をかばうのはそれとしか思えないです。
そしてかばってやったという「手柄」でもって仲間の信頼を得て首相を続けるということなのでしょう。
アホンダラですよ。
キシダもいい加減諦めて、洗いざらいぶちまけたらほんとうの意味での膿が出るでしょう。
それも「息子」やその他、身内がそれらのところに多大に世話になっているので、そんな事はできないでしょうけど。
まあ、ジミントーが完全崩壊してしまうでしょうが、国民はそれを望んでいると思いますね。
力のある政治家がいなくなれば、日本は終わる?
どこかの御用達評論家がそんなことをほざいていますが、そんなことないです。
いなくなったところにはちゃんと人は現れます。
パレートの法則ではものすごく働いている人は2割で8割の人間はサボっている。
そして2割の人が疲弊してやめてしまったりすると、たちまち回らなくなるのか?といえばそうではなく、の頃の8割のうちの2割がものすごく働くようになるというのです。
そんなものです。
必要とされれば人間は様々なものに変わっていくんです。
必要のない害悪がのさばっているから全体が腐っていく。
それよりもそこに居続ける「害」をさっさと取り除きましょう。
まるでがん細胞のようなものです。

おっと、映画評が大脱線しましたね。

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