悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

続・深夜食堂

画像はAmazonより

U-NEXTで視聴しました。
前作の映画も見ましたし、ドラマも見ています。
TV放送のときは一度も見たことがないのですが、動画配信だと続けて見れるのがいいですよね。

安定のクオリティで文句はないのですが、これは映画でやる必要があるのか?と言われると、ドラマでも良かった気もします。
というのもこの映画にも3つの話が出てくるのですが、別にぶった切って3つのドラマ作品でも良かったと思うんですね。

「焼肉定食」
「焼きうどん」
「豚汁定食」
という3本のドラマです。

いつものレギュラー陣の元気な姿もホッとしますが、かなりキャストも豪華で人気シリーズなんだと実感しますね。

「焼肉定食」は喪服がテーマで始まります。
ストレスフルな編集者が、プライベートで喪服を着て気晴らしをするという趣味の悪いこと。
その変な性癖が、素敵な男性との出会いによって終えることができたと思っていたら、詐欺だったという話。
なんとも悲しいですね。
やりての編集者を演じていたのが、河井青葉さんですが、どこかで観たような気もするのですが思い出せない、そんな印象の女優さん。
そして彼女に近づいてきた詐欺師が佐藤浩市さんです。
喪服で街をぶらつくという悪趣味の女性と香典詐欺をして、そこで女を口説き落とすということを楽しみの一つにしている男性。
どちらも似た者同士な気がしますが、詐欺師は犯罪者なので最後はお縄にかかります。

老舗蕎麦屋の息子が好きな食べ物が「焼きうどん」。
その蕎麦屋のご主人は早逝されて、未亡人が息子とともに切り盛りしています。
息子も年頃になり彼女と結婚したいと言うのですが、かなりの歳上で母親は反対します。
蕎麦屋の未亡人を演じているのがキムラ緑子さん。
そして息子さんを演じているのが池松壮亮さんです。
シン・仮面ライダーで主役の本郷猛を演じていましたね。
全然イメージが違いますが、こちらのほうがやっぱりしっくり来る、そんな役者さんです。
歳上の彼女役には小島聖さんです。
久しぶりに見ましたが、結構歳を重ねたな~という印象。
未亡人のキムラ緑子さんは深夜食堂で出会った小島聖さんと意気投合しますが、その時はまだ息子の相手だとは全然知りません。
真相を知ったときの間抜けっぷりがなんとも言えない話でした。

3つ目のお話は、九州から慌てて上京してきた老女が振込詐欺にあう話。
老女は息子の頼みで会社の同僚にお金を渡します。
当然詐欺の疑いがあり、調べてみるとやっぱり詐欺。
ところがどうやらこの女性の息子というのは若い頃に別れて音信不通になっている人物で連絡がとれていません。
この女性は息子を捨てて男と駆け落ちをしたのですが、年老いて息子の姿をひと目見たいという気持ちが募ったのでしょう。
ところが息子にしてみたら、自分を捨てて男と出ていった母に今更母親づらされるのも迷惑な話です。
この老女もそういった気持があったのか、結局は息子に直接会わず、遠目に幸せな家庭を築いていることを見て納得したようです。
息子の好物だったのが「豚汁」で、深夜食堂の看板メニューでもあるわけですね。
老女を演じているのは超ベテランの渡辺美佐子さん。

この3つの話を盛り上げてくれるのがいつものレギュラー陣です。
マスターである小林薫さんはやっぱり雰囲気があります。
優しい物腰のようで、顔に傷があり、時折鋭い眼光を見せます。
まあ、考えてみれば、大都会東京の場末の飲み屋が立ち並ぶところで深夜営業を行っている食堂です。
来る客も一筋縄でいかない人たちばかり。
そんな客と渡り合うんですから、料理の腕だけでなく、揉め事を収める器量も持ち合わせているんでしょうね。
みんなちょこっとずつの出演ですが、存在感があるというか、あの食堂の住人たちなんですね。

以前から気になっていたのが、ドラマ版オダギリ・ジョーさんはちょっとやさぐれた人ですが、映画では近所の交番勤務のおまわりさん。
転職?とか思っていたのですが、どうやら役の名前も違うので別人という設定のようです。
オダギリ・ジョーさんも存在感のある俳優さんですよね。

ほっこり美味しい料理を食べながらくつろぐ、不思議な空間。
いい映画ですよね。

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