悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

緋色の研究 アーサー・コナン・ドイル

何を今更とシャーロック・ホームズのファン、推理小説のファンからは怒られそうなのですが、シャーロック・ホームズの存在は小学校低学年の頃から知ってはいました。
私の友人がかなりのめり込んでいたようで、小学校の低学年からよく読んでいたのです。
その影響で読めばよかったのですが、映画などはいくつか見たものの、あまり記憶に残らず、やはり原作を読むべきだ、それも一番初めの作品がいいかな?と思って手にとったのがこの本なのです。


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緋色の研究 アーサー・コナン・ドイル

 

昔の作品ということはわかります。
私が幼い頃からかなり有名な小説シリーズです。
でもこの本が書かれたのが1887年。
なんと130年以上も前の本なのですね。
そのため、この本で描かれている事件も現在の状況からすればピンとこないところはあります。
古典ミステリー全般にそうなのですが、小説という虚構に没入感を得ようとするのなら、その時代背景を考えつつ、読み手(つまり自分)を当時の人間に置き換えるという作業が必要になってきます。

また舞台が英国を中心として描かれます。
日本の明治時代や江戸時代、あるいは戦国時代と行ったものは多くの小説やドラマ、映画などで見ていますので、専門的に勉強などしなくても多くの日本人には感覚として根付いています。
それが英国紳士となると、ちょっと訳が違います。

こういった点が煩わしく、面倒に感じるところもあります。
感情移入が難しいのですね。

さて、このオリジナルの記念すべきホームズシリーズの最初の物語は、当然主人公であるホームズとワトスンがどういう出会いであったのか?ということから始まります。

ホームズシリーズ全般に言えることだと思いますが、物語の進行役はワトスン博士なのです。
第一部ではホームズとの出会い、その後の事件の流れをかんたんに描いています。

第二部では、イギリスを離れ、開拓時代のアメリカに物語は移ります。
この真犯人はいかなる人物なのか、という点がそれによって明らかになります。

開拓時代と閉鎖されたモルモン教との関わりがこの第二部で描かれるのですが、この時代のモルモン教と現在のモルモン教は随分と違うようです。
日本でもタレント活動をして有名なアメリカ人のケント・ギルバートさんなどがモルモン教徒として大変有名です。
この小説に書かれているモルモン教は、とんでもない教団と言えます。
この小説の書かれた当時はこのアメリカ生まれのモルモン教はやはりかなり異端な宗教であるとの認識を持っていたのでしょう。

宗教に関心の薄い日本で暮らしていると違和感しか感じないのですが、改めてモルモン教というものを知るきっかけにはなりました。
現在の教義がどうであれ、原点となる教義にはやはり違和感を抱かずにはいられないという気持ちですね。
宗教ですから、個人の自由で信仰するのはわかりますが、安易な気持ちで入信すると大変なことになりそうな宗教だと思いますね。
まあ、それは敬虔なカトリックを含めて、新興宗教などもそうなのでしょう。
オウム真理教」や「法の華三法行」、「パナウェーブ研究所」など思いつくだけでも怪しすぎます。

宗教、信仰心というものを否定はしません。
むしろ人間には尊いものを敬い信仰する心は大切だと思っています。

しかしながら特定の宗教法人が現在の政治にも大きく関わっているせいか、宗教法人に対しての優遇がありすぎる気もしますし、なんとかならんのか?と普通の庶民は思うわけです。

宗教については今回アレヤコレヤ書くのは、やめておきましょう。
ジジイになると、どうも話がしつこくなるのでいけませんねえ。

いずれにしてもこの物語では、当時のモルモン教による支配から逃れられなかった悲運の親子(ジョン・フェリアとその幼女のルーシー)の恨みを果たすために、娘のフィアンセであるジェファーソン・ホープが一生をかけて、モルモン教から脱出した二人の悪党への復讐と言う壮大なお話です。

この作品をもとに、ホームズシリーズは次々と出版され、今もなお世界中に多くのファンがいるのですね。
130年の時をこえてもなお輝き続ける作品、すごいものですね。

 

 

 

過去に見た映画です。
評価はそれぞれですが、当時見たときの感想ということで、勘弁してくだされ~。

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