悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

IT先進国?いいえ、後進国です

 

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Yahooのニュースを読んでいて、LINEを使うのは個人情報保護の観点から。ふさわしくないという内容でした。

何を今更という気がします。

 

 

news.yahoo.co.jp

LINEで流れる日本国民のデータ

すでにLINEは日本の国民の多くが使っているインフラであり、なくてはならないものになりつつあります。
ただ、悲しいかな、日本国産、純正とは言い難いソフトウェアです。
そして個人情報の保護という点から見ると、このソフトウェア上では大事なデータのやり取りなどは恐ろしくて流せないですよね。
個人的なお遊びの内容、他愛のない会話や写真などはいいです。

しかし個人が特定され、お金が絡んでくるような内容はトンデモナイことです。

それが日本の政府、行政でもLINEを使って、様々なサービスを提供する時代です。
このLINEというソフトウェアは優れていますが、そのデータの管理という点では、とても杜撰だと思います。
いろいろな情報のやりとりをするにはあまりにも脆弱ですし、そもそも管理しているところを信用できません。
日本の国民に対してはマイナンバーを始めとして、監視を強化しているにも関わらず、こんな政府に、大事な国民の資産を守ることができるのでしょうか。

LINEのシステム開発を担う中国の子会社でLINEでのデータのやり取りが丸見えであるなど、本当に杜撰です。

日本の優れた技術者を殺したのは旧態とした組織

思えば今から10年以上前に、インターネットが本格的に普及したときのことです。
Winnyウィニー)というP2P(ピア・ツー・ピア)ソフトが話題になりました。
データのやり取りがそれまではサーバーからクライアントへ流すという方法だったものが、大きく変わる画期的な「技術」でした。
Winnyでは確かに、「違法な」著作権をもつデータが流され、それらの権利を主張する人たちにとっては死活問題なので、大きな抵抗がありました。

ただ、Winnyの技術そのものは本当に画期的で、まさに世界の最先端を行くものでした。
P2Pでデータをやり取りする技術と言うのは「日本発」であったにもかかわらず、その開発者である金子勇氏を犯罪者として扱い、貴重な時間と才能を潰してしまったのです。

金子勇氏の天才ぶりは今更私がここで書くまでもないところです。
便所の落書きと言われた当時の2chで「47氏」と名乗っていた彼は、その技術をネットの人たちとともに改良を加えて使えるものとして作り上げたのです。

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まさに世界の誰もがやっていないことを一人でやってのけた天才と言えます。
今をときめく仮想通貨であるビットコイン
ブロックチェーンの技術もP2Pがベースであり、その仮想通貨を論文にした謎の人物「サトシナカモト」も金子勇氏ではないかと言われています。

この天才「金子勇」を逮捕し、結局は長年に及ぶ裁判で無罪になったものの、貴重な時間は失われてしまいました。
そして天才は疲弊し、42歳の若さで急逝してしまいます。

その後P2Pの技術はあらゆるものに使われ、現在のスカイプやZOOMのベースとなっていますし、LINEやFacebookなどのサービスにも大きな影響を与えたことでしょう。

それを著作権侵害行為幇助という罪で犯罪者扱いされるのです。
とてつもない強引なこじつけの罪です。

2chの管理人であった、ひろゆき氏も「包丁で殺人が起きたら、包丁を作った人を逮捕するのか?」と。
全く同じことを言う米国人記者もいましたね。
「銃での殺人が起きたら、銃を販売する人、開発する人をすべて逮捕するのか?」と。

現実はP2Pの技術はWinnyの摘発のあと、急速にしぼみました。
摘発を後押ししたのは悪名高いJASRACなどの著作権保護に躍起になっている人たち「業界団体」と思っています。

著作権をないがしろにしろとは言いません。
著作権がなければ、デジタル時代に、クリエイターはコピーされ放題になってしまいます。

しかしながら、著作権の保護のために、訳のわからないガラパゴス規格の策定に躍起になって、肝心のコンテンツや技術が育ってこなかったと思っています。


P2Pの技術と、そのソフトウェアの使い方がまずいのであれば、それを変えていけばよいのに、その技術やその可能性を判断できない人たちが、既得権を守りたいためだけに、未来を壊してしまったと感じています。

平成は失われた30年と言われますが、まさに第2の産業革命となりうるインターネットの革命期にブレーキを掛け、戦うべき道を誤ってしまったのです。

日本からはGAFAは生まれない

海外、特に米国ではこのWinnyの技術とアイデアがあれば、マーク・ザッカーバーグにもなれたのかもしれないです。

つまり世界有数の富豪にも慣れたかもしれませんし、彼を追う有能な若いエンジニアが、次々に素晴らしいサービスを生み出したかもしれません。

日本のアナログ衛星放送システムがNHKを中心として、世界に先駆けて普及しました。
それを当時の通産官僚あたりが、自慢していたらしいですが、世界からは総スカンを食らって、日本がアナログハイビジョンでやるから、こちらはデジタルでやるとなり、結局日本のアナログハイビジョンは無駄な投資となりました。

またAppleiPhoneを出した当時、日本のガラケーメーカーの幹部は、「全部日本にある技術で作れる」とうそぶいたそうです。

何もわかっていなかったのです。
当時の上層部、いわゆるエリートのお偉いさんには未来は全く見通せていなかったのです。

 

日本政府のITへの旗振り

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安倍さんが首相になってもIT先進国を目指すということを言っていたが、もはや手遅れ。


だいたいITを「イット」と読むような人が、旗振りをやっているような政府ではどうしようもないと思います。
そうです、あなたですよ、オリンピックの旗振りをこの前までやっていて、世界中で総スカンを食らった恥晒しな人、「森元首相」です。

最近でもUSBメモリを使ったことがない人がIサイバーセキュリティ担当大臣とかやっていましたよね。
本当にギャグのようなレベルです。
よしもと新喜劇並です。


長く政権を担当していた安倍首相時代も、大したことはできず、過去の資産を食い潰すだけになってしまった気がします。

今から日本の方向転換というのもなかなか厳しいです。
そもそも老人大国で、頭の固い連中ばかりになってきます。
若く優秀な人材が使い捨てにされ、疲弊していく世の中に未来はありません。

かなり昔からわかっていたことなのですが、政府を始めとした上層部は、有効な手立てが全く打てなかったということですね。

 

 

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