悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

長年お世話になっている散髪屋さんの話

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散髪をしてきた。

毎月散髪にはいかないので、大体1ヶ月半くらいのペースで行っている。

父が生きていた頃からの付き合いのある理容店。
父と一緒に散髪に行くのが多かった。
家業を一緒にやっていたころも、家業を廃業した後も、よく一緒に行った。

そして今、息子と散髪へ行く。
これも結構長い間そうしている。
息子が中学生くらいの頃からだから、息子と一緒に行くようになって10年以上になるかも知れない。

考えてみると、父が亡くなってからかも知れない。
父が生きていた頃、親子孫の3代で行ったこともあったような気もする。

こんな文章を書きながら、ちょっと懐かしくなった。

 

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今年はもう散髪に行かないのだろう。
店のご主人からも、来年またよろしくというメッセージを貰った。
だいたい散髪に来るペースというものを分かっていてのことだと思う。

時間的にも金銭的にも余裕があれば、毎月1度以上は散髪するのも悪くない。

顔そりをしてもらうとやっぱり気持ちが良いし。

理容店のご主人が言っていたが、昔は男性は毎月散髪をするものだった。

ところが長髪の男性が増え、また男性も理容店よりも美容室、つまりパーマ屋さんに行く人が増えたらしい。

考えれば、美容師をやっている知り合いはいるが、理容店で働いているとか、理容店を継いだとかいう話は皆無だ。

後継者不足というのがどの業界でもあるが、理容店というのは後継者以前に、利用者も減っているのか。

美容室を好まない年配の男性は多いので、理容店がなくなることはないだろう。

ライバルは美容室ではなくて、大衆理容の店のようでもある。

理容店のご主人の話だと、やり方次第ではあちらのほうが儲かると・・・。
料金は2~3倍くらい違うが、大衆理容には顔そりはないとか、洗髪をしないとか、サービスの項目が違う。
そして一人の顧客にかける時間も違う。
1000円や1500円だが、時間単価に直すと、むしろ大衆理容のほうが多くの収入になり、しかも作業をする人たちの給料は安いので、うまく回すと経営者(親方)は儲かるらしい。

ただ、リスクも大きく、客がつかないと、結局はやめてしまうしか無い。
だから、人を雇って、良い立地で大衆理容店をするよりは、今までやっていた地元で、昔からの馴染みのお客様を大切にしていくしか無いと言っていた。

新規のお客様はほとんどいない。

私のように親子できていて、そのまま年配になってきてくれているような人を除いては、新しい顧客はなく、年配の人は毎年どんどんと亡くなっていくと、寂しそうにこぼしていた。

そういう理容店の主人も亡くなった父親よりは若いものの、母とはそれほど変わらない年齢。
十分に高齢者だ。
とても若々しい姿、顔立ちなのだが、よく見てみると足腰が少し曲がってきていて、随分と小さくなったなあと感じる。

気がつけば私もこの理容店に行くようになってから30年ほどになる。
いつまでも頑張ってもらいたいと思う。

 

 

 

 

 

頭髪は加齢に従って薄くなっていく。
歳を重ねてもふさふさと豊かな人は羨ましい。
とはいえ、特に悲観もしていないが、キレイにはしておきたいとは思う。

 

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