悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

神保町奇譚 池井戸潤

この本もKindle Unlimitedですね。
Kidle Singleとなっていますので、普通の本なら1冊にならずにいくつかのエピソードのうちの一つとなる短編小説ですね。
こちらも202円で購入できますが、30分程度で読めてしまうほどの分量です。

登場人物

花咲舞
正義感の強いOL。
主人公

相馬健
舞の先輩で頼りがいのある人。
どうやらこのシリーズではコンビのようです。

老婦人(大谷)
美味いと言われる寿司屋に入ってきた老婦人。

大谷奈保子
老婦人の娘ですでに他界しているが、彼女の名義の口座に不思議な動きがあります。

平岡秀紀
元バイオテクス社長。
東大の研究室からベンチャービジネスを立ち上げる。

あらすじ

古書街の知る人ぞ知る名店の「かと勘」という寿司店で花咲舞と相馬健は食事を楽しんでいます。
以前の上司だった人間からこの店は美味いと聞いているのです。
二人で舌鼓を鳴らしていると、小綺麗な老婦人が一人でこの店に入ってきます。
そして聞き耳を立てるつもりはないが、店の主人との会話を耳にします。
どうやらこの老婦人の娘が亡くなって数年になるようですが、その娘の口座が見つかり、その口座の内容が動いていたという内容でした。
銀行員である舞と相馬は、聞かずにはおられず、店の主人から会話を振られてからは、この内容に関わることになります。
舞たちが調べていくと浮かんできたのが、ベンチャー企業の社長平岡秀紀という人物でした。
彼は東大の研究室からベンチャービジネスを立ち上げた人物で、業界では高い評価を受けている人物です。
しかし、はじめに起こしたバイオテクスは倒産し、今は別の企業を立ち上げて成功しているのです。
倒産した原因は資金繰りの悪化でした。
バイオテクスに出資していた投資会社がM&Aを提案してきたのですが、それを平岡社長は拒否。
そうすると投資会社が出資を引き上げての倒産でした。
銀行の融資もベンチャー企業だけに、担保がなく優秀な社長と会社を銀行も見殺しにしたわけです。
しかし、平岡社長はベンチャービジネスを始めて、志半ばで散っていった経営者で終わりではなかったのです。
その後3ヶ月でバイオブレインという新しい会社を作り、活躍していることを知ります。
舞は平岡社長に会いに行きます。


感想

この本も短編小説で、本の30分程度で読めてしまうほどの分量です。
なので202円というのも当たり前で、私はKindle Unlimitedで読みました。
通勤にサクッと読める長さなのがいいです。
展開も早くて、文章もとても読みやすいのでおすすめですね。
ドラマで杏さんが演じていますが、見たことがありません。
テレビドラマはあまり見ないのですが、半沢直樹は見ましたね。
半沢直樹のような「倍返しだ!」と言うのはありませんが、花咲舞の正義感溢れる行動はどことなく女性版半沢直樹という気もしないでもないですね。

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