悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

犬にきいてみろ 池井戸潤

Kindle Unlimitedにありましたので、読んでみました。
普通に購入しても202円と格安です。(短いですから当然か)
池井戸潤さんの本って、「下町ロケット」や「半沢直樹」が有名ですが、この「花咲舞」シリーズもドラマ化されていて有名なんですね。
半沢直樹シリーズはテレビで見ましたが、このシリーズは、ドラマも本も見たことがありません。
そもそも池井戸さんの本を読むのはたぶん初めてですね。
とても読みやすくてテンポ良かったです。

1冊の本と言うよりは短編小説ですね。
50ページほどの分量ですね。

 

登場人物

花咲舞
主人公。
東京第一銀行本部臨店班。

平井勇磨
平井エンジニアリングという会社の2代目社長。
創業者である父が急逝し、修行先の企業から戻って社長に就任。

相馬健
花咲舞の頼れる先輩。

助川
平井エンジニアリングの工場長で元大口の取引先のベテラン社員。

多田野
平井エンジニアリングの経理課長。

 

あらすじ

縁談をまとめるのが趣味の叔母から臨時で頼まれたお見合いに出ることになった花咲舞ですが、そのお相手が平井勇磨という2代目社長。
ところが勇磨にはお見合い以上に頭を痛めていることがあるのでした。
舞が銀行員と聞いて、相談を持ちかけられます。
たまたま友人の結婚式でホテルに来ていた舞と同じ職場の先輩である相馬健は強引な舞に巻き込まれることになります。
こうして舞と相馬は平井エンジニアリングの経営状態を見てみることになります。
2代目社長の勇磨は決して凡庸ではないのですが、経営を立て直すために肝心な部分にメスを入れることができないのです。
売り上げは減っているのに工場のコストが上がっているにも関わらず、工場長に厳しく問い詰めることができないのです。
大口取引先からやってきた助川という工場長はこの世界40年のベテランですし、大口取引先とは大日マシナリーという会社で、平井エンジニアリングの5割を占める売上を計上しているため、彼に頭が上がりません。
舞たちは助川のいる工場へ出向いて調査することになります。

感想

舞の正義感あふれるキャラクターと先輩相馬との仕事ぶりが素晴らしいですね。
2代目の平井勇磨社長の人柄も申し分なく、膿を絞り出すことできっと良くなっていくでしょう。
とっても気持ちの良い終わり方をしますので、短い時間に読み切れますし、文章もとても読みやすいです。
ただ、ドラマなどを見ている人は今更読む必要がないかもしれません。
短いので奥は決して深くありません。
30分程度で読めるのではないでしょうかね。




 

 

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