江戸川乱歩全集。
著作権が切れたので無料で読める江戸川乱歩。
いつでも読めると思うと案外読まないものかもしれないが、大変読みやすい。
「少年探偵団」「怪人二十面相」など子供の頃に読んだものは懐かしい。
懐かしいというか、子供の頃テレビでやっていた映画で凄くドキドキした思い入れがあるのがこの作品。「パノラマ島綺譚」
「パノラマ島奇談」と書いているものもあり、どちらが正しいのだろうか。
乱歩は三重県名張の出身。この作品のパノラマ島はおそらくリアス式海岸の伊勢湾に浮かぶ小島が舞台なんだろうと思う。子供の頃にはそんな知識はなく、ただただ、艶めかしい演出と殺しが恐ろしく、ストーリーよりも映像がすごく印象深い。本は何度か読んでみようと思ったことがあったが、パラっと見ただけでやめてしまった。結局ゆっくりと読むのは今回が初めてである。なぜ途中でやめてしまったのかは序盤を読んでいれば分かる。退屈なのである。話が面白くなるのはすり替わってからのこと。映画が面白かったのはパノラマ島に行ってからのことである。
かなり時代が古いので貨幣価値の違いがあるが、三重県でも有数の資産家がその財産をすべてぶちまけて作ったという設定で荒唐無稽な気もするが、フィクションということである。楽しめればいい。
映画もまた見てみたい。
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