悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

東京都知事選

話題の東京都知事選。
大阪の人間にとっては投票権はないのであれこれ口をはさむこともできないが、日本の首都。
そして東京都政の行方というのは日本にとっては非常に大きな方向性を示すと思っている。
そういう意味では東京都知事石原都政のあと、猪瀬、舛添と二人とも中途半端な形でやめざるを得ない状況になった。
本当に残念なことである。
猪瀬知事の5000万円の金銭の問題はもちろん問題である。
しかし答弁で明らかに入らない小さなかばんを持ってきて、これに入れたというのは笑いしか出ない。
もはやネタレベルだった。
一方、舛添知事はひどかった。
もともとセコイという噂はあったらしい。
それよりも人物を自分の物差しで測り、決めつけるところ、そして自分は東大出身の染料であると自ら言ってしまっているところから、底の浅い人物だろうとは以前から思っていた。
私の認識違いであればよかったが、その通りの人間であった。
もっとも政治の舞台に出してはいけない人物で、こういう輩を推薦した自民党に責任は当然あると思っている。

朝のテレビで小池、増田、鳥越の各候補のテレビ討論会の模様が映し出されていた。
残念ながら76歳の鳥越氏はあり得ないと思う。
他の二人の候補と次元が違う。
有名人というだけで選んでしまうと、今までと同じ構図。
では他の二人は?
小池候補は嫌いなタイプ。女性だからというわけではない。
政治家としての政策や実務能力はわからないが、あんなものなくってもできるということはみんな知っていると思う。
ただ、あまりに能力がない、あるいは周りにブレーンがいないと間違いなく都政は停滞するだろう。
大阪の橋下知事が真っ向対立し、その後今の状態になるまでの経緯を考えると、小池氏にそれだけのものがあるとは思えない。
どちらかというと、風向きや空気を読むカンが鋭く、そういう部分では優れた政治家だが、それ以外は全くダメなというイメージが強い。
自分が政治家としてどっちについたほうが得なのかという計算や勝ち馬に乗っていくそういう勘である。
もちろん嫌味で言っているつもりなのだが、じゃあ対抗馬の増田氏はどうなのか?
人物的には悪い感じはしないが、彼で改革なんてものは無理だろう。
つまり彼が当選するというのは今のままでよいということ。
能力云々以前に候補として出馬した時点で魅力がないと言わざるを得ない。

嫌いだけど、能力にも期待していないけど、小池氏が一番マシに思えてくるから、入れる人がいないと嘆く都民の気持ちがわかる。
選挙ってそんなものだろう。
大阪府民としては選択肢は簡単だった。
橋下氏に入れるかどうかだけだったので…。
その結果が良かったかどうかはわからないが、変わろうとした姿勢は評価できるし、腐った大阪の役所を少しは動かすことができたのかなとは思っている。

変革ということを期待したいなら小池氏しかないだろう。
今までと同じ知名度で選ぶと小池、鳥越になり、それに懲りた人は増田氏になるのかもしれないが、彼には裏についている人物、都議会とのコネ、癒着はズブズブと聞いている。
そんな人が都議会との対立なんてことはなく、言いなりになるのではないかと思ってしまう。
まあ、そんな都議会議員を選んだのも都民だが。

さて小池氏が知事になったとしても、彼女の人物が果たして期待に沿うかどうか?はなはだ不鮮明である。
適当にお茶を濁して居座るだけの人物かもしれない。
先述したように空気、自分の得になるような雰囲気、勝ち馬に乗ることを読む能力には長けた人のようなので、そのあたりはうまくやるかもしれないが、あくまで自分の政治家としての生き残りのためで、それが都民、日本国民のためになるのかどうかははなはだ怪しいと思っている。

まあ、対岸の火事、見ているしかないが…

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