悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

パソコン不況

今更だがパソコンの人気がない。
仕事を使う上でのツールとなってしまっているので、今すぐなくなるということはないが、個人が興味で、あるいは好きで購入するようなツールではなくなった。

以前はパソコンは新しいものが出る度にワクワクしていたものだが、(そういう人間は普通の人間ではないかもしれないが)そういったワクワク感は全くなくなってしまった。
最近のパソコンで性能が上がってもビックリするようなこともなく、パソコンでこんなことをしたいとかそいういったこともない。

進化のスピードも鈍化したと思うが、パソコンは以前のものでも使えるし、最新でないと困るということはなくなった。
むしろ新しいパソコンほど使いづらくて面倒くさいことだらけである。

そもそもパソコンのOSには使いづらいところがたくさんある。
まずは起動。
時間がかかる。
そして最新状態で使うための作業、WindowsUpdateなどにも手間がかかって面倒。
ソフトウェアは古臭く、利用するためには面倒なことが多すぎる。

一方、iPhoneに代表されるスマートフォン
こちらは新しいものが出る度に進化が速く、ワクワク感がある。
逆に言い換えると長い間使い続けるのは厳しい物かもしれない。
一つの完成品として拡張などはできず、買い換えるしかない。
CPUパワー、グラフィックなどの進化もさることながら、常に手元にある、どこでもネットにつながっているというのは圧倒的な便利さを提供する。
性能という点で見るとパソコンにはまだまだかなわないことだらけであるが、個人がパソコンのパワーを使い切るほど利用できていない。
高度なソフトウェアも必要なく、手軽なアプリはスマートフォンにはたくさんある。
個人で利用するにはパソコンよりもスマートフォンに向かっている。

パソコンは確かにCPUにしてもグラフィックにしても、もちろんストレージの能力は比べることすら意味が無いほど差がある。
しかしクラウドの時代、データの共有の時代などを考えると話してローカルで大量のデータを個人で保有している意味すらなくなりつつあると感じる。
そして高度なCPUパワーも高度なOSを動かすためにパワーは消費され、不要な高度なアプリケーションを動かすために消費されている。
個人で必要としているのはごく一部の人でもあり、またクリエイターと言われるような人たちである。
プログラミングやデザインなどを行うにはまだスマートフォンタブレットなどでは使えないが、普通の人達にとっては高度で(高価格)なアプリケーションは必要ない(使い切れない)。
高度なアプリケーションを動かすためにパソコンのOSという非常に思いソフトウェアを動かす必要があり、それらのアップデートも非常に煩雑で重いデータを扱う。


というわけでパソコン売り場には客が寄り付かなくなった。
以前は休みの日にはパソコンを見に来る若い世代、オジサン世代、定年後の老人世代が一定数いた。
今はパソコン売り場は本当に閑古鳥が泣いている状態。
以前と比べるとパソコンは決して高くはないが、(むしろキャリアの2年縛りの高機能スマートフォンは高価)かと言っておもちゃを買うように簡単に買える価格でもない。
そもそも買っても使わない人が多い。
スマートフォンがあれば一般的な人には用足りる。


MicrosoftIntel、いわゆるWintelというはもはや過去のことになりつつある。
MicrosoftIntelも超がつくほど大きな企業である。時代の先を読み解くことができず、明らかに乗り遅れたと思う。
IntelのCPUもAtomなど省電力CPUにシフトしているようではあるが、スマートフォンなどには向いていないのだろう。
圧倒的なコストパフォーマンスと省電力が必要な世界である。天下のIntelも厳しい。
86系の世界ではIntelの世界だが、OSがWindowsでは省電力も難しいのでは?

それ以上に天下のMicrosoftはもっと厳しいと思う。
なんとかパソコンの世界での支配力を活かして起死回生を企んでいるようだが、甘くはない。
やり方が強引。
相変わらず使用者の立場に立ったユーザーインターフェースとは思えない。
AppleIDやGoogleアカウントのようにユーザーの囲い込みをOSの支配力で行おうとしているし、圧倒しているOfficeアプリケーションも今やMicrosoftがないとインストール出来ないなど、悪いところばかりしか浮かばない。
今後、こんなに使いにくいことを強引に推し進めるならMicrosoft離れは一気に加速すると思う。
個人でこんな面倒なものを使う意味が果たしてあるのかどうかも分からない。

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