悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

Microsoft Windows

パソコンがこれほど普及し、様々な人間が使うようになった。
コンピューターは特殊なものではなく、ごく一般的なものになった。
普通の人が使う道具として認知されるようになった。
普通の人から生まれてきたアイデアやサービスも考えると使いやすくなったパソコン、とりわけWindowsの果たしてきた役割は大きいと思う。
インターネットもまだ一般的ではなく、コンピューターといえば、日本では国民機PC-9801の頃はそれは使いにくいものだった。
各メーカーごとに異なるOS、アプリケーションを必要とし、操作についてはバラバラ。
それらを束ね、業界標準となったWindowsは混沌とした電脳の世界に秩序をもたらしたという点で素晴らしいことだと思う。
個人的には当時、本当に感謝した。
Windows3.0が私にとっては初めてのWindowsだったが、時代はWindowsだと直感した。
そしてWindows3.1が大ヒットしたが、まだ日本ではコンピューターを使う人はちょっとアレな人というイメージがあった。
そんななかWindows95が発売され、多くの人の注目を集め、今までコンピューターに興味のなかった人をも巻き込む社会現象にまでなった。
Windows3.1のユーザーとしては、DOSの上に乗っかっているアプリケーションとしてのWindowsではなく、単体のOSとして動作する、インターネット時代の幕開けとも言えるInternet ExplorerIE)を標準装備、Plug and Playなど当時先進的なOSとして歓迎した。
ファイルマネージャーがエクスプローラーに、スタートボタンができるなど変更はあったが、混乱することはほぼなかった。(あったけど、忘れたのかも)
デメリットよりもメリットのほうがはるかに大きかったことは間違いない。
Windows3.1の頃はおくればせパソコン通信を始めたが、インターネットには接続しなかった。
95導入を機にインターネットを体験。もはや元に戻れないと思った。
当時はダイヤルアップ接続。パソコン通信時代に導入した28.8Kbpsのモデムで通信。
すぐにたまりかねて当時高速通信と言われたデジタル回線、ISDNを導入。64Kbpsである。
社会現象になったとはいえ、そんな時代にインターネットはまだ一般的ではなかったと思う。
パソコンの普及率もまだまだであり、パソコンなどがない家庭のほうが圧倒的だったはずだ。
Windowsは個人向けとしては16ビットの98、Me、業務用としては32ビットのNT、2000と進化していく。
そして個人、法人ともにXPへ。
XPも出た後の評価はあまり良くなかったと思う。
64MBや128MBの当時のPCに搭載するには重すぎたOS。
XPが本格普及していくのはSP2以降だろう。
SP2以降のPCは最低でも256MBのメモリが搭載されていたと思う。
そしてパソコンそのものの進化とOSの進化だけではなく、アプリケーションもますます良い物ができ、インターネットもダイヤルアップからブロードバンドへと進化する。
我が家ではWindowsXPに乗り換える前に、ダイヤルアップからケーブルテレビ回線のブロードバンドへ変更。
工事費は6万円くらいだったかな?月々の固定は6000円程だったはず。
高いが、ISDNの回線の料金も馬鹿にならず、何よりも高速性が素晴らしかった。
引っ越しとともに、ADSLへ乗り換え。JDSL、YahooBBと乗り換えた。
世間でも回線を常時接続へと乗り換える人々が増える。
そして常時接続でインターネットを見るのが特別なことではなくなってから、パソコンは爆発的に普及していったと思う。
インターネット回線というインフラと丁度合わさったのが、XPということだろう。
パソコンはほぼすべてWindows。そしてXPこそがそのスタンダードだった。
パソコンが使える=WindowsXPが使えるということと言っても良かった。
XPを中心に様々なアプリケーションやインターネット上のサービスが展開され、ますます多くの人に使ってもらえるようになった。
そして満を持して登場した新OSがVista
先進的な機能を盛り込んだ新しいOSであった。
XPのパソコンからアップグレードするとトンデモなく使えないシロモノだった。
重い。
Vista Readyというマークが貼られていた、Vista発売前のXPマシン。
買い控えを避けるために各社がXPマシンをVista Readyとして販売。
512MBのメモリでXPとしては当時は快適だが、Vistaではまともに動くようなものではなかった。
詐欺レベルと言っていいだろうと思う。
Vistaは売れず、パソコンOSの神であったMicrosoftに陰りが出る。
とは言え、もはや企業に入り込んでいるパソコン。
もはや後戻りすることのできない業務の世界。
XPへのダウングレード権という後出しジャンケンみたいな詐欺まがいの方法でXPパソコンが相変わらず売れ続ける。
我が家も家族のパソコンとして用意していたXPパソコンが壊れた時に選んだのはVistaPCではなくダウングレードしてXPパソコンだった。
企業にとってはVistaはなかったものだったように扱われる。
個人パソコンはそうも行かず、未だに使い続けている人もいる。
当時のパソコンは高価であり、それだけの出費をした人にとっては捨てられないということもあるのだろう。
Vistaの苦い経験を活かしたのがWindows7だった。
これも出た当時は評判は良くなかったが、Vistaと比べうると高速に動き、奇をてらったような機能はないが、各所に安定と高速に動くような工夫がされたものであった。
そして現在の企業向けOSで主流である。
Windows8、そしてそれのアップデート扱い?アップグレード扱い?またしてもグレーな感じ。
私にとってはVista以上に最悪。
Vistaはハードウェアさえきちんと用意すればまともに動く。と信じている。
そしてインターフェースの面でも少しの違いはあるが、基本は変わらない。
8/8.1は全く違う。
高速に起動するための工夫はわかるが、そのために詳細ブートオプションがなくなったのはトラブル時にはどうしようもない。
以前のPCよりもハードウェアが進化したのでそれらは不要と考えてのことかもしれないが、しょせん壊れるものである。
トラブルはつきものである。
機を同じくして、スマートフォンタブレットによるパソコン離れ。
パソコンを使いたいのではなく、ネットに接続できる環境があれば良いということに多くの人が気づく。
Microsoftは焦り、パソコンでの兄弟な支配力に物を言わせるがごとくの強引なOSを作ったのがWindows8シリーズだろう。
タッチOSと今までのOSを一緒にするという強引さ。
さらにオンラインサービスでGoogleAppleの後塵を浴びているのを一発逆転狙いの強引なマイクロソフトアカウント。
ユーザー、消費者の望んでいるものではない。
提供者の論理で押し通している。
支配者だから?
ユーザーを馬鹿にするな。


新しいOSになったら、何でもかんでも面倒を見てくれる?
そんなことはない。
相変わらず、起動できなくなるWindowsUpdateを乱発し、意味不明の混乱をまき散らしている。

WindowsUpdateが必要だからMicrosoftのサポート期間が重要。
それならUpdateなんてなくても使えるような新たなセキュリティツールなどが開発されれば、もはやMicrosoftは不要になるのでは?と思ったりもする。

Microsoftが果たしてきた役割は大きい。
しかしここ近年の動きは残念なことばかり。
巨大企業になり、ユーザーの目線に立てない残念な人間ばかりになってしまっているような気がしてならない。

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