悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

SSDとTrimコマンド

HDDと比べて読み込みが非常に速いSSD。物理的な可動部分がないため、故障が少ないと思われているが、実は読み書き回数がHDDと比べて桁違いに少ないらしい。システムを入れておくと読み込みが速く、起動が夢のような状態になるらしいが、やはりHDDの代わりとなるためにはまだまだ問題があるのかもしれない。
HDDとSSDではそもそも特性が違う。というか全く正反対と考えればいいかもしれない。簡単に言うとSSDは読み込み、特にランダムアクセスが速く、書き込みが遅い。一方HDDはランダムアクセスが苦手で、書き込みはそれなりの速さがある。それは根本的な仕組みが違うからだと思う。HDDは磁気の円盤(ディスク)に記録する。当然書きこまれたところがバラバラになると、読み込むためにヘッドを移動せねばならず、そのための移動時間がかかるのでランダムアクセスが苦手なのである。一方SSDUSBメモリみたいなもので物理的に回転するわけでもなくバラバラに書きこまれた情報を取り出す際でも影響は受けないらしい。一方書き込みでは、HDDでは上書きできるのに対して、SSDでは上書きができず、書き込むためには一旦消去し、それから書き込むという手順になる。HDDと比べれば手順が増えるのである。当然その分遅い。
Trimコマンドというあまり聞きなれない言葉を耳にした。どうやらSSDとの関連が大きいようである。SSDの書き換えの仕組みが複雑なために、無駄なデータがSSD上に数多く残るので、それらをWindows上からいらないデータだと認識させるためのコマンドのようである。なんだかよくわかったようなわからないようなところがあるが、TrimコマンドはWindows上で削除済みのファイルが不要なデータであることをSSDに通知するコマンドということらしい。

もともと現在のOSではHDDの使用を前提として開発されたものである。(前時代のOSであるMS-DOSなどではFDDでの使用が前提だったかもしれない)そこで今までのWindowsOSではHDDのパフォーマンスを上げるための仕組みが備わっていた。典型的なものはデフラグであろう。Vistaでは頼みもしないのに標準状態でデフラグあ実行されるようである。ところが、本来PCのパフォーマンスを上げるためのデフラグSSDにとってはパフォーマンスを上げるどころか、故障の原因になる。そもそもデフラグはHDDののランダムアクセスの遅さをカバーするため、HDDのの分断を整理してできるだけランダムアクセスしないようにするためのものであると思っている。当然HDDの中を一つずつ移動していくので、猛烈な読み書きが発生する。HDDにとってもそれほど良い行いとも思えない。それがSSDだと悪夢である。デフラグにかかる時間もすごいだろうけど、もともとランダムアクセスが速いので意味が無いことだし、書き換え可能回数がHDDと比べて極端に少ないのでこんなことをやっているとすぐに壊れてしまうんだろう。

Copyright ©悪魔の尻尾 All rights reserved.