悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

ザ・ウォーカー

デンゼル・ワシントンの新作ということで借りてきたのである。
このところ立て続けに映画を見ているが、そこそこ楽しめるものとそうでないものの差が激しいような気もする。この映画は期待していた分、チョット拍子抜けしたところもあった。
核戦争後の無政府状態。戦争の原因が宗教、聖書のせいであると生き残った人間が全ての聖書を廃棄してしまった。唯一の聖書を持っているのが主人公イーライ。彼は信心により西へ向かう使命を負っていた。
旅の途中のとある街の支配者がゲイリー・オールドマン扮するカーネギー。彼は力で街を支配していた。その彼がさらなる支配に使う「道具」として「聖書」を欲しがった。
主人公のイーライは力には屈しないが、ついにカーネギーに奪われてしまう。傷ついたイーライは「聖書」は奪われたが、大切なモノは守ることができた。そして人間の文明を取り戻すために活動している人々に聖書を届けるのである。
なかなか深い話があるものの、映画の映像全体が暗い。モノクロ映画と言ってもいいくらいの映画である。映像的にはグロい表現もあるものの、さいわい色使いが派手でないのでそれほどグロさを感じなくて済む。ただ、アクションもあるが、やはり映画全体を通して地味。そして暗い。作品の内容からして仕方が無いかもしれないが、見て楽しめるような映画ではない。アクションを楽しみたい人にもあまり向かないかもしれない。
デンゼル・ワシントンゲイリー・オールドマンの演技とストーリーを楽しむ映画。

最初は母娘を救うために戦うのか?まるで黒澤映画、用心棒、あるいは荒野の用心棒?というようなストーリーを期待してしまうほど、雰囲気はそういう感じであった。
世界観はマトリックスというよりは北斗の拳かマッド・マックス。雰囲気は黒澤映画。しかし描きたかったのはバイオレンスではない。きちんとエンディングにオチがあるので、救われた気がする。

ザ・ウォーカー [DVD]

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