探偵進行役はいつもながらの島田潔。
それにしてもこれだけ奇妙な事件もさることながら、それに毎回登場する島田という人物は
いったい。
ま、非現実的な本格派ミステリーということで社会派に真っ向から喧嘩を売っている作品で、
本文中にもそういうシーンが沢山ある。
今回もなんだかわからないまま読み進め、
「このエンディングはミステリとしては掟破りだろ!」
と毒づいたりしながら、真のエンディングを見て、納得。
そうかそういうオチがあったのか。今回は性別か・・。
とはいえ、今回もめちゃくちゃストーリー展開が強引。
あと館シリーズと銘打っているが、あまり建物とは関係がない。
もっと建物に仕掛けがあってもいいんではないか、と思う。
秘密の抜け道なんてのも特に目新しくない。そもそもそれほど迷路である必要性も感じない。
毎度のことながら突っ込みどころが満載な感じがするが、それでも面白いのは、飽きさせない文章力が
あるからなんだろうか。
- 作者: 綾辻行人,相澤啓三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1992/09/03
- メディア: 文庫
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