緋色の囁き　綾辻行人

借りて読んだ本。学園モノである。全寮制のお嬢様学校「聖真女学園」で繰り広げられる血みどろの惨劇。「聖真」であって「聖心」でないのが救いだが、どうしてもそっちを連想してしまうかも。登場人物、特に学生たちは仮面をかぶったお嬢様ばかりである。言葉遣いや態度はお嬢様だが、一皮剥けば得体のしれない人物像が浮かび上がってくる。もちろんお嬢様もいるんだろうけど、登場する主要メンバーは一見お嬢様風の女子高生である。
この本と貴志祐介の黒い家を同時進行で読んでいる。今まで読んだ「館」シリーズとやはり似通った感じはするが、なかなかテンポが良く読みやすい。
展開は先が読めるようで読めないままエンディングで解ける。かなり強引な感じで大どんでん返しが待っている。
そこがもう少し自然だったなお良かったんだけどなあ。
殺人のシーンはやっぱりちょっとグロテスクな表現がある。これも綾辻作品ならでは？