西村京太郎の鉄道殺人シリーズ。
昔から本屋ではよく見かけるも手にとって読んだことがない。テレビでもサスペンスドラマでは定番なんだが、機会がなくあまり見た覚えもない。
ともあれ読んでみた感想は、鉄道はあんまり関係ない。アガサ・クリスティのオリエント急行殺人事件のように鉄道の列車内で殺人事件が起こるわけでもないし。
織田信長に滅ぼされた朝倉氏の遺跡が発掘され、それを世界遺産にして一大観光ビジネスにしようと企む、あるいはそれを餌に大掛かりな詐欺を企む悪党たちが裏に存在するというストーリー。
大掛かりなスケール感のあるミステリーであるが、その割になんというか犯人たちや関係者が雑魚っぽい感じがした。こういった点が西村京太郎という名前と鉄道シリーズという、ものすごく有名ではあるが、評価に関しては、一流とは言えないミステリー作家ということになるんだろうか。
読みやすいので読んでいる間は悪くないのだが、最後まで読み切ったあとに、感動や驚きなどがあまりないという気がする。
Kindle Unlimitedで読んだという点では後悔はしないが、お金を出して新刊で読むほどの価値は感じないなあ。
ファンの方、ごめんなさいね。私の個人的な印象ですので。