悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

エンド・オブ・ホワイトハウス

「300」ジェラルド・バトラー主演の映画。
同時期に製作、公開された「ホワイトハウス・ダウン」と常に比べられる映画。
評価としてはこちらの映画のほうが高いが、個人的には好き好きではないか。

派手さはどちらもそれ相応にある。
ホワイトハウスが陥落する、占拠されるというのも同じ。
やや政治色がある分、こちらのほうがよりシリアスになっている。
笑いの要素はない。
一方「ホワイトハウス・ダウン」は大統領からしてかなりコメディタッチ。
個人的には大統領は圧倒的に「ホワイトハウス・ダウン」の圧勝。
逆に警護役の主人公は「エンド・オブ・ホワイトハウス」のジェラルド・バトラーが強すぎ。
メタルギア・ソリッドのスネークのようである。
こちらは大統領を演じるアーロン・エッカートが優しさあふれる人物(=弱腰のヘボい感じ)として描かれているが、「ホワイトハウス・ダウン」のジェイミー・フォックスは警護される大統領というよりも主人公とともに戦う人、というか二人が主人公とも言える映画。

このふたつの映画を比べて評価を大きく上げているのはシナリオもあるが、やはり大統領が囚われ、機能不全に陥った米国の大統領補佐、実質大統領役を演じている下院議員議長役のモーガン・フリーマンがやはり役者としての重みがあるというか、劇がずっと落ち着いて描かれることである。
その反面、軍のトップがあまりにもアホっぽく描かれていて間抜けである。
眉毛がなんとなく「自衛隊は合憲」とこれまでの主張を180度転換させたとして有名な元首相に似てなくもない。
あんな間抜けな軍部はあるまいと思うが…

突っ込みどころはどちらの映画もたくさんある。
シリアスに描かれている分、細かいところを見ればこの「エンド・オブ・ホワイトハウス」もそういった点が満載である。
まずは冒頭の輸送機があんなに簡単にホワイトハウス上空に達することができるのかという点。
いくら不意打ちとはいえ、ラプターが輸送機に撃墜されるなんてありえないだろうに。
いくら韓国とはいえ、あんな怪しい人物を要人の警護のトップに据えるとは思えない。

とりあえず、テーマは同じで共通点の多い2作品。
どちらも娯楽映画としては十分に楽しめた。


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