悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

ロボコップ

息子とロボコップの映画に行ってきた。
初代のロボコップは1987年、ポール・バーホーベン監督のちょっとグロさもあるバイオレンスな映画。息子はあの銃弾で頭をふっとばされるシーンや手足を切断されるシーンにちょっと引いていたが、今回の作品はそこまでエグくない。
そういうバイオレンスなものを求めている人にとってはちょっと物足りないのかもしれない。
主人公がマーフィーというのは同じ。前回はデトロイト警察の警官、今回は刑事。ストーリーは色々と違っていて、別の映画としてみるのが正しいと思う。
前回の作品と比べて映像の特殊効果は当然進んでいて見応えがあるが、バイオレンス度は減ったし、悪役がぼやけていて、何が悪いのかがちょっと分からない。最大の悪であると思っていた地元のマフィアのボスもあっけなく殺されてしまう。
ラストシーンでロボコップを死んだことにしようと画策したオムニコープの社長も悪人だが、巨悪の人物というには程遠い。もちろんオムニコープの軍事顧問のおっさんも悪玉のボスには程遠い感じ。
巨悪のボスというのがブレまくってしまって底がこの映画を中途半端なものにしている。
せっかくゲイリー・オールドマンやサミュエルL・ジャクソン、初代バットマンマイケル・キートンなどのキャストを使っているのにドラマとしていまいち盛り上がらないのはシナリオが悪いのではないかと思う。
前回のストーリーのようなやるせなさはない。前回のロボコップは救いようがない。主人公の虚しさが本当に前面に出ていて、孤高のヒーローという感じであった。今回もそれは同じだが、最期は家族水入らずになるのである意味救われた気持ちになる。
前作を見ていた方からするとこんなのロボコップじゃないという批判はあるだろうが、これはこれでいいのではないか。
ただし、続編はないだろう。作ればインパクトもなくただの特撮ものと変わらない。駄作になるのは間違いない。
劇場は程々の入りだった。ガラ空きではないが、満員でもない。こういうCGを使ったアクション映画が嫌いでない人は見て損はないと思う。
賛否のわかれるロボコップのデザイン。プロトタイプのシルバーから黒い塗装に変更したが、色はともかくデザインはアイアンマンそのもの。マーク??という感じ。

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