悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

大学生のためのパソコン

生協で販売されているキャンパスモデル。
大学推奨で父兄にも覚えの良いパソコンである。
問題は価格らしいが、メーカー側からすると随分と価格的には頑張っているのである。
学校側が求めているスペックもあるのだろう。それにその学生がどういう使い方をするのかによって意味は異なる。
講義室にコンセントなどが常備されているのなら、バッテリーの持続時間はあまり考慮しなくて良い。
バッテリーで長時間使えるモデルは限られている。しかもたいていは高価格だ。
通学で持ち運びを考えるとA4フルサイズのマシンも考えられない。重すぎる。軽くて高性能というのはノートパソコンにとって理想だが、そういうものは大抵高い。大学生のパソコンというのはビジネスモバイルパソコンそのものとも言える。
学部によってはCPUやグラフィックに高い性能を必要とするものもあるのかもしれない。HDDの容量も必要だったり。そうなるとノートは厳しい。一部のノートにはそういう部分も高性能なものはあるが、持ち運びを考えたものとは言いがたい。デスクトップが必要である。そもそもそういうコンピューター系の学部なら学内でそういう設備があってしかるべきところだと思う。
そういう学部でなくても大学での連絡などにはメールや学内WEB、掲示板というものが使われていると思う。私が学生の頃にはありえなかった話。そもそもパソコンと言う名前も今ひとつ定着していなかったし。持っている人はかなり変わり者と思われていた時代。まだまだマニアの代物で、パソコン使えるのは一種の技術みたいなところがあった。確かにあんなもの普通の人が普通に使うものとは言いがたい。アプリケーションをインストールして使える状態にしてあれば、そのアプリを使う上では今と何ら変わらないと思うが、それらの設定が初めてパソコンを触る人にできるとは思えない。
話はそれた。
大学生のお子様を持つ親御さんにとって学費を払うのもかなりの負担である。それに加えてこんな出費。高いものだ。殆どの学生がもっている携帯、スマートフォンの通信費もバカにならない。我が家の娘はiPhoneだが、本人のバイトで払わせている。こんなものも私が学生の頃にはなかった。電話は家の中心に鎮座している黒くて重いものだった。クラスメイトから電話がかかってきて話し込むということもあまりなかった。そもそも電話で長話というのは今も嫌いなのである。一部の友人は長話が好きなのかずっとしゃべり続けているけど、私は相槌を打つくらいで聞いているだけ。逆に電話をした時に、特に少し気のある女性に対して電話をかけたりした時に相手の父親が出たりすると非常に気まずい。気さくな父親もいるが、イキナリ野太い声で「どちらさん?」と聞かれた時にはドギマギしてしまう。「同じクラスの○○です」というのがやっとである。つないでもらってジョークを言いながら会話をするなんてことは全くできない。そもそもそういう電話をするときは両親や兄弟がいないというタイミングでないと電話をかけられない。
またまた話はそれてしまった。
スマートフォンなんてものを今の学生は普通に使いこなしているようだ。(もちろんそうでない人も多いと思うが)
これらのツールを使うと、連絡などの通信のためにわざわざパソコンを使う意味が見出せないと思う。彼らの携帯やスマホでの文字入力のスキルはなかなか侮れない。私には無理だ。パソコンは文字を打つのにやはり適している。キーボードを使ってタイピングすることになれると、ペンとノートで文字を書くということが億劫になる。決してタイピングは上手ではないが、手の疲れがぜんぜん違う。消しゴムで消すなんてこともないし。ともあれ、大量の文書や添付ファイル、WEBでのダウンロードなどを考えると断然パソコンである。それに大学生は勉強が本職。宿題もファイルで提出というのが今や普通なのかもしれない。ちょっと前まではひょっとするとフロッピーディスクで提出とかあったのだろうか?それとも卒論などではCD−Rで提出とか?今はちょっとした課題とかはメールで添付して送ったりするのだろうか?
ここで話はまたそれてしまうが、そもそもデジタルデータはコピーし放題である。もちろん宿題や課題といわれるものにコピーガード(プロテクト)がかかっているとも思えない。となると課題を提出させる意味が無いのではないか?友人からもらってそれをコピーして出せば事は済む?論文だとそうも行かないか。
学内のWEBに入ってそちらから認証してオンラインで課題提出?どうなっているのかちょっと疑問だ。娘にも聞いてみようと思うが、結構紙ベースの提出物が多いように思う。大学でノートパソコン必携というわけでもないし、学校推奨のパソコンなんてものも進められたりしなかった。娘にはASUSの安いノートパソコンを渡しているが、とてもモバイルしようと思える重さじゃない。もともとデスクトップを欲しがっていただけに、本当は高性能なPCのほうがいいのだろうけど、ADOBEあたりの高価なソフトがほしいとか。パソコンも高価だが、ソフトも高い。そして使い方をマスターするのはそれ以上に大変だと思う。
娘は高校時代に学校の授業の一環でWordExcelなどはちょろっと習っているようである。なので大学でもそれらの授業はそんなに苦にならなかったみたいだ。そもそも家にパソコンが何台もあるので触るパソコンがなくて困るということもなく、幼い頃からマウスを適当に動かして、ネットを見たりというのも普通に親しんでいたようだ。初めてパソコンを見るという学生はさすがにいないと思うが、家にパソコンがなく、大学に入って初めて自分のパソコンを使うという学生さんにはほんとうに厳しい時代だと思う。ただ、パソコンの使い方なんて決まったとおりにやらなければならないという堅苦しいものではない。やり方はひとによって随分と違う。それにいろんなことができるが、全部説明できる人なんていないだろう。パソコンに詳しいといわれる方でもあらゆるソフト、ハードに精通しているわけではない。
初めて子供にパソコンを買った親御さん、当然高い出費で推奨パソコンを買ったなら、トラブルの時にはかなり怒りのボルテージが上がっている。「いくらしたと思っているんだ!買ったのにすぐに使えないのならすぐに使えるようにしに来い!」というような状況だ。至極まともな気もするが、パソコンという商品、普通の商品と違ってそう簡単に行かない点も多い。電源入れてすぐに使えるというものではない。しかも大学のネットワークに入る設定なんて、パソコンメーカーに聞かれてもわかるわけがない。初期設定もわからず、大学のネットワークはおろか家庭にインターネットの回線がないと何もできない事が多い。自動車やバイクはお金を出せば買えるが、それがイコール運転ができるわけではない。ある程度パソコンを操作するためにはユーザーも学習してもらう必要がある。車を動かすためにその前に登録したり、保険をかけたり、燃料を入れたりするように、パソコンも初期セットアップを終えて、インターネットに接続し、メールアカウントの設定やアプリケーションのインストールをしないと通常使うパソコンとしては殆ど何もできない。そこまでできてようやくスタート台にたったところである。今のパソコンは直感的に操作できるようになっている。何度か操作をしたり、あるいは人が行なっているのを見ればすぐに覚えられると思う。(逆にある程度パソコンを使っていた人にとってはWindows8のスタート画面は馴染めない。あまりにユーザーインターフェースが変わりすぎだ)

Copyright ©悪魔の尻尾 All rights reserved.