最近読んだ本。
若気の至り、と言ってしまえばそれまでだが、はずみで人殺しになった主人公中道隆太。
刑務所から服役してまっとうな人生を歩むことのむずかしさを描いている。
もちろん殺人という犯した罪に対して否定するものではないが、多くの殺人事件には、それなりの背景や理由があり、
殺した者、殺されたものという結果だけで単純に裁けるものではないと感じた。
更生しようにもその道は険しく、再び罪を重ねてしまうというのも無理ないところではある。
刑を終えても罪が消えるわけではなく、罪を背負うのは一生である。
また殺された側にもそれなりの理由はあるのだが、その時点で人生が終わってしまっている以上、どうしようもない。
重たい話だが、読んでよかった。
- 作者: 真保裕一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/07/29
- メディア: 文庫
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