ずいぶんと長い裁判である。
しかし平成が終わるまでにかたをつけたかったかのように７人もの死刑囚が一斉に死刑執行された。
その日は大阪では大雨で交通機関が止まり、世間の人間は今更オウム裁判という感じなのだが、東京を中心としたテレビはオウム事件ばかりを繰り返し放送していたらしい。
そしてLive中継さながらない７人の死刑囚を一人ひとり執行されましたと速報が入り、その都度顔写真に執行済みのシールを貼っていくというワイドショーがあったらしい。
悪趣味である。
すでに事件は相当前に明るみに出ており、死刑判決を受けてそれが執行されたということである。
それだけのことなのに、それをショーにしてしまうテレビ局の品位のなさに呆れる。
ものすごく下品な話である。
何よりも大雨で被害を受けて、それどころじゃない人が大勢いる西日本の人間にとってはいまさらオウム真理教の死刑囚のニュースを見せつけられても面白くないどころか、腹立たしさを感じていたのではないだろうか。
