民暴の帝王

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小林旭主演の映画。
バブルの頃の映画である。
今となっては古めかしいが、私にとっては懐かしさもある。
いわゆるおっさんホイホイ的な映画なのかもしれない。
ギターを持った渡り鳥などの日活映画スターの小林旭。
やはりスターはスターの存在感というものがあるのだろう。配役が良かった。
東を取り仕切るヤクザの実質トップ。切れる男、大和会の江田を演じる小林旭。
それに牙を向く西日本の別役という変わった名前のヤクザ、渡瀬恒彦。
時代は変わりヤクザのしのぎも変わってきた。その中で財界などとの強いつながりから伸びていくヤクザ。
今や昔のような抗争は流行らないということか。
昔ながらの気質を失っていない別役は江田に張り合うもことごとくその器の大きさの違いから失敗を繰り返す。
菅原文太演じる兄貴分の幹部である灰原は江田とは張り合う気がなく、別役を常に引き止めにかかるが。

今から思うとかなり豪華な配役。
小林旭の上にいる会長役に丹波哲郎。
その息子役に名高達郎。
中尾彬や長門裕之なども脇を固め、坂上忍や本田博太郎なども。
七瀬なつみの役どころが微妙。派手に脱いでいる。
こういう映画にはお色気シーンも興行的には必要だろうが、映画的には特にいらなかったような気がする。
せっかくのストーリーが台無しになったような。
まあ、映像的にはきれいなものを見せてもらって得した気もするが、映画としては台無しになったと思う。

民暴の帝王