悪魔の尻尾

みなさ~ん、元気にしておりますか?

悪鬼 ディズニープラスで見た韓国ドラマ

画像はDisney +より

韓国のテレビドラマです。
ホラー作品というよりも霊の世界の話です。
韓国のホラーと言えば、結構ゾンビとかで割と派手目の殺害シーンがあったりしますがこのドラマは注意書きにはあるものの、いわゆる流血表現はそれほどありませんが、自殺のシーンがたくさんあります。


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1時間前後のドラマが全12話ですから、結構なボリュームがあります。
妻がけっこうこういうオカルトチックな作品が好きで、ベラ・ファーミガ主演の死霊館シリーズとか見ていました。


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さて、あらすじですが、人を自殺に追い込む力を持つ悪鬼を退治する話です。
とはいえ、悪鬼がどうして生まれたのか?そのルーツを探ることで色々と分かってきます。
悪鬼は人間の欲望によって作られた悪霊です。
欲深い祈祷師が生贄となる子供を使って作り上げるのですが、その悪鬼を使って富を得た一族がいます。
その一族の一人息子は民俗学の教授となって、悪鬼を調べていくのです。
主人公は若く苦労の絶えない女性。
その主人公の父親の自殺のシーンで始まるのですが、父親も民俗学の教授でした。
それなりに地位も富もありますが、彼は悪鬼を調べ尽くし、悪鬼を退治しようとするものの抗えず自殺させられてしまうんですね。
架空の話ではありますが、口減らしのために子供を売ったりということはかつてはあったのかもしれません。
ただ、この悪鬼誕生は1958年の話。
そんなに大昔でもないわけですね。
このドラマを見ていると、悪鬼が恐ろしいのはもちろんなのですが、最も怖いのは人間そのもの。
人間の欲望って怖いですね。
韓国における貧富の差というものもこのドラマで描かれています。

このドラマの最後の方ではネタバラシももちろんあるのですが、恐ろしい悪鬼がとても気の毒になります。
そして悪鬼を作り出した人間、特にヨン教授の実家の祖母は最悪でした。
悪魔に魂を売るという世界観を東洋的な祈祷師とともに作り上げられた「悪鬼」。
恐ろしくもおぞましい人間の欲望が描き出されています。
いきなり悪鬼による殺人が行われます。
殺人と行っても悪鬼は直接手を下すのではなく、その人間を自殺に追いやってしまうのです。
このドラマを通じて悪鬼が殺した人は数しれず。
その数だけ自殺のシーンがありますが、第1話から主人公の父親の自殺シーンから始まるというショッキングなドラマです。
日本と同じく自殺大国である韓国で作られたドラマ。
このドラマの最終回第12話で、悪鬼が語るシーンがあるのですが、あのシーンを見るためにこのドラマは続けて見るべきだと思いましたね。
生きたくてたまらなかったのに、生きることを許されなかった「悪鬼」の声には「強さ」ではなく、「悲しさ」しかありません。
生きるのが辛くて「自殺」する人たちに、「甘ったれるんじゃないよ」という強いメッセージを感じました。

作品が良かったのはやはり俳優陣の演技力に追うところが大きいと思います。
主人公ク・サニョンを演じているキム・テリさんも素晴らしいのですが、もうひとりの重要人物であるヨム・ヘサン教授役のオ・ジョンセさんは本当に演技が上手い人だと思いますね。
オ・ジョンセさんの演技は「サイコでも大丈夫」というドラマを見て知っているのですが、あのときの役柄とは全然違います。
多分どういう配役を持ってきても演じきるのではないかな?と思えるほどですね。


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主役のキム・テリさんは現在34歳で、撮影時も32~3歳だったと思いますが、このドラマでの役柄は22~3歳くらいの役柄でしょうか。
むしろそれ以上に若く見えたりもします。
化粧や撮影技術などもあるのでしょうが、信じられない若さです。
決して美人を売りにする女優ではないと思いますが、確かな演技力でしたね。
恵まれず、つらい現実に負けずに前を向いて懸命に働く気丈な女性を演じる一方で、「悪鬼」の取り憑かれたときの豹変ぶりが凄まじくて、すごかったですね。

普段はあまり韓流ドラマなんてものは見ないのですが、妻に誘われるままに見てみると、次の話を見たくなり、ついつい寝不足になったりします。
ある意味ドラマって麻薬のような中毒性があるのかもしれませんね。



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