悪魔の尻尾

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赤ずきん、旅の途中で死体に出会う

Netflix独占タイトル?

Netflixより



Netflixで独占配信されている映画です。
原作は青柳碧人さんらしいです。
最近童話をモチーフにしたオリジナルの作品を手掛けている、ちょっと話題の作家さんのようです。
原作は読んでいませんが、タイトルと話題に惹かれてみてみました。

 

 

旅をしている赤ずきん(橋本環奈)が、出会ったシンデレラ(新木優子)と舞踏会に行く途中で、死体を見つけてしまいます。
彼は国一番の美容師のハンス。
彼を殺したのは誰なのか?
舞踏会は一気に犯人探しの舞台になります。
名探偵の赤ずきんが大活躍するというストーリーです。

 

あらすじ&キャスト

赤ずきんは旅をしている途中で怪しげな魔法使いバーバラ(キムラ緑子)と出会います。
バーバラは靴に対する魔法は得意ではなく、赤ずきんの靴はドロドロになってしまいます。
小川で靴の泥を落としている途中で靴が流されてしまいました。
そして自分の靴を発見しましたが、その靴はみすぼらしい装いの女性が履いています。
シンデレラとの出会いでした。
勘の良い赤ずきんは、シンデレラの境遇をすぐに察知します。
バーバラがやってきて、みすぼらしい装いのシンデレラでしたが、魔法によって美しいドレス姿になります。
更には馬車と御者も登場させますが、彼女はどうしても靴が苦手でした。
そこで登場したのが、魔法使いのテクラ(桐谷美玲)で、彼女はガラスの靴を渡すのでした。

装いも美しくなった赤ずきんとシンデレラは、馬車に乗って舞踏会が催される城へと向かいます。
突然停止する馬車。
魔法使いによって変身したネズミの御者のポール(ムロツヨシ)は、人が死んでいることを告げます。
はじめはは馬車ではねたためと思いましたが、実は先に死んでいることがわかります。
彼女たちは舞踏会へ参加を急ぐために、死体を隠蔽します。

この舞踏会は王子(岩田剛典)の花嫁探しでもあるため、国中の若い娘が気合を入れて装い、参加しています。
王家御用達のこの国ナンバーワンの美容師であるハンス(加治将樹)は、若い娘たちに「王子は短い髪がお好き」と告げ、美しく長い髪を切り落とすのでした。
シンデレラをいじめている義母(真矢みき)は我が娘を后にと、長女のアンナ(夏菜)を猛烈にプッシュします。
夏菜は長い髪が自慢の娘でしたが、ハンスの言葉によってその髪をバッサリと切り落としてしまいます。
ショートヘアで勝負に挑む母娘でしたが、王子には見向かれもしませんでした。
シンデレラはまばゆいばかりの美しさで、王子と一緒に踊ることになります。
そんな幸せの絶頂のときに、隠蔽した死体が見つかります。
王(佐藤二朗)は、舞踏会を中断し、犯人探しを侍従長に命じます。

 

 


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感想

原作もおそらくコメディなのでしょう。
この作品も完全にコメディです。
Netflixクオリティを期待したのですが、良い部分とチープな部分が混ざっている感じです。
まあ出演者たちのインタビューでは、セットやメイク、ドレスなどがとても立派とのコメントがありましたが、そこまですごいという感じはなく、お城の中での舞踏会のシーンでもどうしてもチープ感が出ています。
私の中での比較対象がAmazonオリジナル映画のシンデレラと比べているせいかもしれません。
あの映画のほうが踊りのクオリティなども含めてかなり上に感じましたね。
まあ、あちらはミュージカル映画で比較するのがいけないのかもしれません。

 

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撮影はどこで行ったのか?
調べてみるとどうやらロケ地は長野県らしいですが、お城は群馬県にあるロックハート城というテーマパークのようです。
以前姫路にあるテーマパークでノイシュバンシュタイン城へ行ってきましたが、同じようなものなのでしょうかね。

 

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コメディなのですが、抱腹絶倒というほどの笑いはありません。
でも、ところどころ笑えるシーンはたくさんあります。

超イケメンの王子は赤いジャケットに白いパンツを華麗に着こなしますが、この衣装って一つ間違うと漫才師だと言う台詞なんかあります。
王様を演じている佐藤二朗さんの顔にそっくりな造形を施している杖など、どこまで行ってもお笑い路線ですね。
死体を隠しているときに赤ずきんの表情なんて、完全にアイドル女優を捨てているような感じで不気味でしたね。
橋本環奈さんの変顔はこれが初めてではなく、度々色々な作品で披露しているので、ある意味定番なのかもしれません。




この物語の世界はもちろん童話がベースですから架空の世界なのですが、さらに設定が加わっています。
美しくないものは価値がないという世界なんですね。
その美しさとは一体何なのか?というちょっと考えさせられるところもあります。
本来のシンデレラは、虐げられた生活から、舞踏会で王子に見初められて結婚するという王道のストーリー、シンデレラストーリーなんて言葉もあるくらいですから、知らない人はまずいません。
ところがこの作品のシンデレラは、ヒロインになりそこねます。
本来のヒロインが誰なのかは、わかりやすいストーリーなので多分映画の途中で気づくでしょう。
そのヒロインはこの犯人探しのストーリーでは重要な役割を果たします。
王子とハンスにはただならぬ諍いがあり、王は王子がハンスを殺した犯人ではないかと疑うのですね。
このあたりのやり取りもチープながらも、2時間サスペンスのような感じでわかりやすかったです。

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