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キングスマン ファースト・エージェント

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キングスマン誕生秘話、みたいな映画です。
これまではキングスマンといえばコリン・ファースという演技派俳優が挑むアクション映画という点で注目されていましたが、今回は時代がかなりさかのぼっていますので、コリン・ファースは登場しません。

 


概要

監督
マシュー・ヴォーン

脚本
カール・ガイダシェク

原作
マーク・ミラー

製作
マシュー・ヴォーン


英米合作

公開
2021年

キャスト

オーランド・オックスフォード(アーサー)
レイフ・ファインズ

コンラッド・オックスフォード
ハリス・ディキンソン

ポリー(ガラハッド)
ジェマ・アータートン

ショーラ(マーリン)
ジャイモン・フンスー

ラスプーチン
リス・エヴァンス

ジョージ5世、ヴィルヘルム2世、ニコライ2世(3役)
トム・ホランダー

 

あらすじ

オーランド・オックスフォードは妻と息子を連れて、アフリカの捕虜収容キャンプへ来ていました。
そこで暗殺者に命を狙われ、彼の代わりに妻のエミリーがなくなります。
エミリーは死に際に息子コンラッドを守ってくれるようにオーランドへ頼みます。

時は流れ、コンラッドはたくましい青年へと成長します。
正義感の強いコンラッドは国のために働きたい、兵士として戦場へ行く気持ちを強めますが、父オーランドは、平和主義者でもあり、妻との約束を守るため、それを許しませんでした。

オーランドは友人である陸軍大臣のキッチナーの依頼で、英国王ジョージ5世の相談に乗ることになります。
英国王ジョージ5世の悩みは、いとこであるドイツのヴィルヘルム2世とロシアのニコライ2世との関係が悪化しており、大きな戦争が起きそうだということでした。

1914年、第一次世界大戦が始まろうとしていました。
オーランドは世界を混沌へと陥れようとする闇の組織「羊飼い」があることを知ります。
そしてロシアを操るのは「羊飼い」のメンバーでもあるラスプーチンという怪しい僧侶であることを突き止めます。

ラスプーチンの暗殺は手こずりますが、なんとか仕留めることができました。
しかし、英国の混乱を狙う「羊飼い」の組織はラスプーチンの後釜としてレーニンを送り込みます。

アメリカはようやくこのヨーロッパでの世界大戦に参戦しようとしているときに、メキシコから小競り合いを仕掛けられ、動けなくなります。
メキシコに働きかけたのはドイツの差し金であり、それが証明されれば、アメリカの参戦は決定的で、この大戦も終結します。

英国の陸軍大臣のキッチナーが証拠の文書をアメリカに届けようとしたときに、「羊飼い」の暗躍によって、船ごと鎮められてしまいます。

アメリカが参戦せず、ヨーロッパの戦争が泥沼化する中、コンラッドは兵士として国のために働くことを決心し、軍へ志願します。

オーランドは英国王ジョージに息子に手心を加えてもらうことも可能でしたが、公平を期するために、そのようなことはしませんでした。

コンラッドは前線で、価値のある情報を手に入れますが、ドイツ軍のスパイと疑われたため、味方に射殺されてしまいます。

息子を失ったオーランドの落胆は激しく、酒に溺れていきます。

しかし、召使いのポリー、ショーラたちの説得で、オーランドは目覚めます。
そして彼のポリシーである平和主義から、「羊飼い」への戦いを決意するのです。

アメリカは大統領のスキャンダルによって「羊飼い」に逆らえない状況に追い込まれていました。
オーランドは「羊飼い」のアジトを割り出し、本拠地へ乗り込んでいきます。
そして「羊飼い」の黒幕である人物を突き止め、決着をつけるのです。
大統領のスキャンダルのもとになったフィルムを回収し、アメリカはこの戦争に参戦し、第一次世界大戦は終わりました。

ロンドンの高級紳士服店の「キングスマン」でオーランドは諜報機関を立ち上げます。
自らはアーサーと名乗り、ショーラはマーリン、ポリーはガラハッドのコードネームが与えられます。

 

 

感想

歴史上の人物が「羊飼い」という組織のコマだったというのがなんとも言えない洒落の効いたストーリーです。
まあ、ハチャメチャなストーリーなのですが、映画としては至ってまともに作られており、娯楽作品として十分楽しめます。

主人公のオーランドを演じるレイフ・ファインズはとても有名な俳優です。
今回は平和主義者で、ヒーローなのですが、有名になった作品はハリー・ポッターシリーズなんですね。
そうです、「名前を言ってはいけないあの人」つまりヴォルデモート卿を演じていた俳優です。
ヴォルデモート卿の場合、かなり大掛かりなメイクをしていますので、俳優の顔の原型をとどめていませんが、素顔でもよく見ればやっぱりヴォルデモート卿?というのは失礼なんでしょうか。

笑いどころもいくつかありますが、楽しかったのは、ラスプーチンとのシーンですね。
ラスプーチン役はリス・エヴァンス
どこか見たことがあると思っていれば、アメージング・スパイダーマンに出ていた隻腕のカート・コナーズ博士、リザードを演じていた人ですね。
そのラスプーチンとの格闘がとても美しいです。
ロシアのダンスのような華麗な舞ですね。
剣の達人でもあるオーランドとショーラが二人がかりでもなかなか倒せないほど強い人物です。
甘いものと可愛い男子が好みという触れ込みですが、お気に入りになったのが以外にもオッサンであるオーランドで、あわや怪しい関係になりそうな展開もありました。

ラスプーチンはまだしも、彼の死後の後任がレーニンとか、悪い上代でしかありませんし、エンディン時に登場する「羊飼い」のメンバーにはアドルフ・ヒトラーも登場しますから、もうぶっ飛んだストーリーだとわかります。

これまでのキングスマンシリーズとはまたちょっと違う楽しみがあるかもしれません。

 

 

 

 

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