宵闇天化　ヤマダマコト

金色天化の続編として読んだが、順序を間違えた。
こちらは三部作の最後の作品らしい。
こんなに面白い内容なんだからシリーズにして続けていってもらいたいが、しばらくは書かないらしい。（残念）

金色天化の続編としては天化爛漫という作品になるそうで、これからそれを読もうと思う。
いずれの作品もAmazonではKindle Unlimitedで無料で読めるので、ありがたい。
金色天化はUnlimitedの前にPrime Readingで読んだ。時間があればもう一度読み直してみたいと思う。

化粧により様々な能力を引き出す「天化師」たちをめぐる物語という点はこのシリーズが一貫としているテーマである。
その中で主人公、卜部航とその姉妹たちによる活躍が描かれている。
最初の作品で「ボス」キャラであったHALが今度は「家族」の一員として活躍するが、この作品は上下巻にもおよぶ長編である。金色天化ではあまり登場シーンのなかった長姉の卜部綾乃が割とよく登場するのが嬉しい。
ヒロインとしてはこのシリーズは2番めの血縁関係のない姉であるコガネになるが、個人的には長姉がお気に入り。
京都の天化師たちも敵、味方それぞれに個性的なキャラクターが登場。そして大槻四郎という「悪役」と警察組織、過去の不祥事をもみ消した大物国会議員などが混ざり合って、スケールが大きく描かれている。

「金色天化」を読んだ人には馴染みの人物やその背景もわかるのでやはりいきなりこの作品を読むよりは以前の作品を読んだほうがいいと思う。
そういう意味では2作目の「天化爛漫」を読んでいないのはミスをしたような気がするのである。

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