悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

2000本安打

中村紀洋2000本安打のニュースが昨日。
そして今日は谷繁の2000本安打
どちらもプロ野球界に長らく居座る大物である。
中村紀洋は大阪出身。そして大阪は私立高校が圧倒的に強く、公立高校出身のプロはかなり少ない。
公立高校ながら甲子園出場を果たしたのはもっぱらこの中村のバットによるところが大きい。
渋谷高校。甲子園に出たものの大して強くはなかったが面白い野球をしていた。失点も多いが得点もあげる大味な野球。勝ち抜いていくのはとても難しい野球で、あっさり負けたような記憶がある。
ともあれ、高校時代からフルスイングで豪快な一発が持ち味。あれだけ振り回しながらもそれなりに率も残す。イチローのように内野安打もないので本当に純粋なクリーンヒットが多い。(ポテンヒットも多いが)
近鉄バッファローズという大阪の球団でスターになり、近鉄が売却される前ににFAかメジャーかという選択でFAで巨人と交渉。金髪の頭でナベツネから「要らん」と言わしめたところなど、彼の大阪人特有の反骨心みたいなものが見える。
メジャーでは散々。イチローはえらい差がついてしまった。そして日本に負け犬として帰ってきたが、故障でクビになる。この頃が最低だった。
テスト生として落合の中日へ渡り、そこから掴んだレギュラーの座。そして再びスターへと上り詰める。楽天へトレード。そこでまたしても放出されて、ベイスターズへ。なんとも波瀾万丈な野球人生である。
一方谷繁。こちらも高卒。しかし高校時代からキャッチャーとしては超大物である。江の川高校という島根県では強豪高校だが、全国区では弱小。しかしドラフト1位。プロ野球のスカウトの目から評価は高かったということである。横浜ではキャッチャーというポジションながら1年目から頭角を表す。他の保守との併用で出場機会も多くはなかったが、大矢監督のもとでキャッチャーとしての才能を開花。元々の打力の魅力もあってセ・リーグを代表する正捕手となる。
横浜の優勝、そしてFAでメジャー挑戦、かなわず中日へ移籍。中日への移籍は結果としてはよかった。落合中日は強く、その中心選手として活躍。
野村克也古田敦也についでキャッチャーとして2000本安打達成は3人目。前の二人が中軸打者、3冠王首位打者というタイプに引き換え、谷繁はもともと打力に優れていたとはいえプロでは下位打線。それはまた違った意味で価値がある。

プロ野球にもまたこういう楽しみがある。

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