私はよく中古ゲーム店で買物をしていましたが、今はゲームをあまりしなくなりました。
息子は今もアレやコレやとゲームソフトを購入しては、遊んでいます。
私と同じく積みゲーになっているものもたくさんあるようです。
中古ゲームと言うのはゲームを作る会社にとってはどういう存在なのでしょう?
中古ゲームを購入してもゲーム会社や製作者にはお金が入ってこない仕組みです。
一方、ゲームを遊ぶ人にとっては安く遊べるというメリットがあります。
すぐに遊びたい、早く遊びたい人は、新作ゲームを買って遊び、遊び終えれば、すぐに売るとそれなりのお金になり、次の新作ゲームの軍資金になります。
遊ぶ人側にとっては確実にメリットはあります。
著作権をないがしろにしてはいけないとは思いますが、グレーゾーンである仕事というのも昔からあります。
私が学生の頃、特に高校生の頃はまだCDもなく、レンタルレコード店でアナログレコードを借りてきて、カセットテープに録音するというのが普通の行為でした。
考えてみれば、あからさまなコピーです。
アナログなので完全な同一性はないとは言え、音楽を聞くということに関しては、レコードを買う必要がないわけです。
そういう意味でレンタルレコードという業界自体も存在している事自体がものすごくグレーなんですね。
アナログレコードから音楽CDになり、コピーの品質は格段に上がりました。
そして一度コピーしたものは、同じ品質のものがたくさん作れます。
それらを防ぐためにコピーガードを施したCDもありましたが、結果としては失敗でした。
CDも未だにレンタルがあり、コピーを前提としているのは明白です。
しかしそのCDも今や売れない時代。
音楽の購入はCDではなくネットでの配信、楽曲データの購入というのが普通になってきています。
ゲームも同じようにコピーというのがありました。
PC9801とかでもゲームソフトは非常に高く、それらをレンタルする業者もいました。
当時はフロッピーディスクでしたので、コピーができれば、安く楽しめるということになります。
そこでソフトウェアの製作側は、コピープロテクトというものを施し、簡単にコピーができなくしました。
となると、そのコピープロテクトを解除するツールが出回って、イタチごっこのようになりましたね。
そんな時代のあと、ファミコンが普及し、パソコンのゲームというのはかなりマニアックなものとなっていきます。
ファミコンはROMというかセットでしたので、普通にコピーはできません。
そういうたぐいの道具もあったようですが、そもそもそこまでするような人の数も少ないため、多くのファミコンカセットが販売されました。
中古のソフトウェアというものが流通するようになり、いろんな中古ショップがそれこそあちこちにあったものです。
中古を一切認めない場合、違法ROMがはびこり、違法コピー品が出回ることになります。
ある意味中古ショップがソフトウェアの健全性を守ってきたのかな?と思うこともあります。
そんな中古ゲームショップですが、最近は生き残りが大変な時代になりつつあると思います。
そもそも据え置きゲーム、携帯ゲームがかつてより売れなくなったということもあるのかもしれません。
またメーカーも中古に対しての対抗手段として、発売から時間が経過したソフトは廉価版として再販売したりしました。
当初6~7000円くらいしたソフトウェアの続編がつくられると、新ソフトはやはり同じ位の価格で販売しつつ、旧作品も併せて楽しんでもらえるように3,000円くらいの価格設定にして販売したりしました。
私も中古ソフトも購入しましたが、結構このようなベスト盤みたいなものを買ったりしましたね。
中古ショップも新しいソフトということでユーザーから仕入れると、早めに販売しないと、廉価版が発売され、全く儲からない、場合により赤字に陥る可能性があるわけですね。
とにかくゲーム好きな人間にとって、新しいゲームややったことのないゲームはやってみたいのです。
なので中古ゲームソフトと言うのは、劣化しないソフトウェアという特性もあり、中古売買に向いています。
他の娯楽と比べて、一度購入すると長い時間楽しめるゲームソフトと言うのはお安い娯楽です。
ただ、一つのソフトをやり込む人はお安いのですが、アレヤコレヤと手を出して、積みゲーを増やすタイプの人(=私のような?)にとってはそれなりの出費だったりします。
中古ゲームショップもそういう人達に支えられて業界として存在しました。
積みゲーを増やしてくれる人=数多くのゲームソフトを所有する人がいるから存在できるわけですよね。
1本のゲームでそれこそ何年も遊んで、全くソフトを買わない人ばかりだとゲーム製作会社も販売会社も儲かりませんからね。
しかし今やゲームもオンラインが必須であったり、オンライン認証などが必要であったりするため、中古がそもそも価値がないゲームというものも増えています。
またパッケージ販売ではなく、音楽CDと同じようにネット配信されるゲームも増えてきています。
コンシューマーゲーム機はそれでもパッケージがたくさんありますが、PCゲームはほぼ全滅していると言って良いでしょう。
ゲームの販売はオンラインが中心。
ここでも日本は出遅れてしまっています。
Steamという巨大プラットフォームがPCでは標準となっています。
Steamのようにオンラインでゲームを販売すると、そもそも中古ゲームというものが存在しません。
どの程度遊ぶのかわからないゲームをクリックひとつで購入してしまうこの仕組は中毒性があります。
ゲームのパッケージは物理的なものなので、積みゲー感がありますが、データで購入したゲームは、積みゲー感がなく、気づけばかなりの本数を持っていたりします。
お世話になった中古ゲームショップの将来を考えるとなかなか厳しいですね。
すぐに無くなることはないと思いますが、そもそも儲かる仕組みではなくなりつつあると思います。
ライバル店との価格競争というよりも、個人での売買が増えてきました。
インターネットで中古が誰でも販売できる時代になると、中古ショップ自体が不要になってきているように思います。
私もメルカリやヤフオクで販売、購入の経験がありますが、中古ショップはこういったところとも競争しなければならないわけですね。
最近はあまり行かなくなったゲームショップですが、街からドンドンなくなってしまうのは少しさみしい気がしています。