フェイシズ

ミラ・ジョボビッチ主演のサスペンス。レンタル。
殺人の後、レイプし、涙を流すという変質者、連続殺人犯の犯行現場を目撃する主人公のアンナ。そこから去ろうとした時になってしまった携帯の着信音。そして犯人に襲われる。
奇跡的に一命を取り留めたアンナだが、頭を強く打ち、障害が残る。その障害は人の顔を判斷できなくなるという相貌失認（失顔症）というもの。
そんな病気があるのかどうかは知らないが、そうなった時の体験を映画を通してすることができる。
人は見た目の印象が大事というか、いかに顔や姿から識別しているかということがよく分かる。そういう能力が一切奪われてしまうと人間として社会生活を営むことができない。
同棲していて結婚間近のフィアンセの顔どころか、自分の顔さえもわからない主人公。
唯一の連続殺人犯の目撃者でありながら顔がわからないというなんとももどかしい設定。

サスペンス作品でオーソドックスな作りだが、なんだかイマイチ感が強い。なぜだろう？
やはり主人公アンナ役のミラ・ジョボビッチがイメージ的に合わないためだろうか。バイオハザードなどで超人的な強さを発揮してゾンビをやっつけているキャラクターが強いためかもしれない。女性的な弱さを演じるのは似合わないのかも。かなりキツ目の顔立ちだし。
オーソドックスな作りだが、こういう作品の楽しみとして犯人探しがある。登場人物が絞られすぎていて、いくつかの記号もあるため割と早めに気づいてしまう可能性がある。そして別の人物ではという思いも裏切られ、やっぱりという気が…。その辺りの仕掛けもしっかりと作っていて欲しかった。

フェイシズ [DVD]