悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

楊令伝 一 北方謙三

結構前に北方謙三水滸伝を読んだ。それよりも前に読んだ北方三国志は更に良かった。今まで読んだ三国志とは随分と違う。まさに北方謙三が作り上げた大河ドラマのような三国志だった。水滸伝三国志以上にもともとが史実と言うよりも小説である。そこに登場する人物は得体のしれない術を使ったりする超人だったりするが、北方が書くとそれが一つ一つ人間のドラマとしてしっかりと描かれている。非常に登場人物の多い物語だが、それぞれの人物を手を抜かずに一人の人間として描こうとしている作品だった。かなりの部分を忘れてしまったが、面白い小説であることには変わりない。
さて、今回読み始めた楊令伝は水滸伝の続編みたいなものである。水滸伝では途中で死亡した青面獣楊志の養子として登場。幼いながらにも目の前で両親を殺され、心もズタズタになっていたが、吹毛剣を受け継ぎ、立派な武将へと育つ。その楊令が主人公の小説らしい。
まだ序盤中の序盤で、楊令を探しだすというストーリーである。若いながらも宋の名将童貫との死闘を繰り広げるも、梁山泊は敗北。首領で合った宋江は死に、拠点を失うも、梁山泊の残党はまだまだ力を持っており、機会を伺っているというところからの話である。
さていつまで読むのに時間がかかるのかわからないが、まずはいつもの武田双雲による題字になっていることからこの巻は燕青が大活躍しそうである。見た目は優男ながら体術の達人である燕青がどのように活躍するか見ものである。

楊令伝 1 玄旗の章 (集英社文庫)

楊令伝 1 玄旗の章 (集英社文庫)

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