いわゆる法廷ものである。
法廷の記者である主人公の目を通して語られる。
夫殺しの罪を認めている被告人、弓丘奈緒子。
もはやどう考えても有罪であり、裁判の行方は量刑にあると思われたが、ただ一人真っ向から否定する人物がいた。
弁護士の原島である。
原島を通して次々に明らかにされる被告人の過去にまつわる様々な出来事。
罪をかぶってまで守ろうとするものとはいったい何なのか。
さくさくとあっという間に読んでしまった。
若干腑に落ちないところはあるものの、なかなか引き締まったいい小説だった。

- 作者: 小杉健治
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1990/06/01
- メディア: 文庫
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