悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

友人

友人の父がなくなったと聞いた。

私の友人の父であるから、すでに高齢。
私の父もすでにこの世にいない。
彼の父はさらに年配のはずである。

先日連絡をもらったときに、すでに死期が近いことを聞いていた。

私の父がなくなる前年、彼の母がなくなり、今回父を失ったので一人っ子の彼は完全に一人になった。

かなりうろたえている感じはするが、もはやどうすることもできない。
友人の私ができることも特にない。励ますくらいだ。

彼も若い時に自分の道をしっかりと歩んでいれば、今頃は子供に囲まれた生活をしていたかもしれない。
今は亡き両親へ孫の顔を見せることができたかもしれない。
もはやかなわぬ夢だ。

今更結婚というのも考えにはないかもしれないが、これからは自分でしっかりと生きていかないといけないと思う。

まじめな男だが、結婚して自分の行く末を親にきちんと見させてやることが親孝行だとすれば、彼は孝行息子とはいえないかもしれない。

現実を見ると、もはや完全に中年世代になる私の世代でも独身はたくさんいるようである。職場でもそうだし。
また私よりも下の世代でもものすごくたくさんいる。
男性だけでなく、独身女性も本当に多い。
みんなひたむきに人生というものを考えてはいるが、うまくいかないようである。

どちらかというと勢いで結婚してしまったほうが何とかなっているのかもしれない。とくにあれこれ考えない若いころに。
まじめに将来のことなどを考えるとなかなか踏み切れないのかもしれない。
以前よりも今の時代は結婚すること自体が厳しいと感じる。

友人は、年老いていたとはいえ父親がいたのでさみしくはなかっただろうが、これからはさみしさを感じることだろうと思う。

線香をあげてきてあげたいと思う。

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