最近特に売れっ子の作家である。
おもしろかったというより、恐ろしかった。
そのまま映画化するとほとんどホラーになりそう。
金の力で抑えられる女性画家。
リストラされたサラリーマン。
お互いの伴侶の殺害を企てるカップル。
誇り高き空き巣泥棒。
教祖に心酔する青年。
一見バラバラのキャラクターが織りなす物語がそれぞれつながりを持っている。
アヒルと鴨のコインロッカーと同じように巧妙に仕組まれた小説である。
ただ、全体のバランスとしては内容を絞ったコインロッカーのほうがよくできていたように感じる。
ファンなら当然読んでいるだろうけど、ファンでない方も読んで損はないはず。
ただ、伊坂作品を初めて読むなら違う作品のほうがいいかな?
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04/24
- メディア: 文庫
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